フォルマージャパンがJIMTOFでレーザー加工機「VLASER37 0」を初出展。 PCD工具、CBN工具づくりで優位性発揮へ。

フォルマー・ジャパン株式会社

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独・グラインディングハブに出展したVLASER370。日本からの来場者もその性能の説明に熱心に聞き入った

フォルマーが仕掛ける研磨、放電に加えた新たな加工法としてのレーザーが、いよいよ日本でもJIMTOFの場を通じて披露されることになった。
 モーサー社長は「出展機種名はVLASER370。6月の独・グラインディングハブで初出展し、好評を得た工具製造に特化したレーザー加工機で、PCD工具やCBN工具向けで特に優位性を発揮する。お客様にどのような工具をつくりたいか?ご相談に応じていくなかで、研磨か、放電か、レーザーかと言う選択肢を提示できるようになった強みを発揮していきたいと思う。言わば、フルラインサプライヤー(フルライナー)として、お客様に応じて、最適な工具づくりの提案ができることになる」とアピールする。
 VLASER370は、全軸リニアモーター駆動の採用によって「駆動軸が必要最低限の動きで対応できる」ことや「レーザーのフォーカスポイントが動かない」ことによって「精度と生産性双方の向上に貢献していく」ほか「両センタ加工ができるため、長尺モノで、重量のある高精度な工具づくりに寄与できることも、大きな特長と言えるだろう」と指摘する。
 ところで、扱いやすさの点はどうだろうか。
 「操作方法は、基本的に弊社の放電加工機と同じ。日本でも50台以上の販売実績があるため、放電加工機のリピートユーザーなら、1時間程度のトレーニングで、VLASER370の操作方法を習得できると思う」と述べる一方「レーザーのソフトウエアそのものも、使い勝手が良く、弊社のスタッフのフォローによって、レーザーに特化したアプリケーションの提供も可能になってくる」と強調する。
 JIMTOFではVLASER370によるサンプルの展示ばかりか、デモ加工も計画していると言う。
 「工具の量産対応として、ローダーは径に応じて、2タイプ用意している。重量では10キロ。詳細についてはブースに足を運んでいただければ幸いだ」。
 このほか、JIMTOFでは、中径~太径の超硬工具づくりをサポートする「VGrind360S」、PCD工具の小径化需要に即応する「VHybrid260」も出展を予定。補足として「VGrind360Sは、需要が高まっているヘッド交換式工具の連続加工にも対応する」と強調した。
 最後になるが、この間のフォルマージャパンの業績についてモーサー社長は「丸鋸の分野は苦戦を強いられているものの、工具研削用の研磨機、放電加工機が順調に受注している結果を反映し、2022年の売り上げは9憶円、昨年の2023年は12億円と着実に伸長している。皆様に感謝している」と結んだ。