アルミ加工用もラインナップした高速仕様のフラッシュリーマ。9月からロゴマークを変更 リーマの先端をシンプル化
佐野主任
栄工舎東京本社に佐野営業主任を訪ね、この間の状況を踏まえたJIMTOFでの見どころ製品について取材を行った。
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「コロナ禍から抜け切れていなかった2年前のJIMTOFとは違い、移動の制限がなくなったことで、商社によるバス動員の復活など、集客面への期待が高まっている。まさに今回のJIMTOFは新製品アピールのチャンスだと思う」。
昨年来の国内展示会を概観しても、パブリック、プライベート双方の来場は、地域を問わず活況を呈し、展示会という括りでは、コロナ禍の影響は脱した。
「弊社の新製品の最前線に位置するのが、フラッシュリーマ。高速仕様による高能率加工がセールスポイントになるが、このほど、鋼用に加えてアルミ用をラインナップ。用途の拡大を図った」。
切削速度300m/min、回転数1万2千回転、送り速度1万400という超高速を誇る仕様に、今後も需要拡大が見込まれるアルミ加工向けに矢が放たれることになる。
「流通レベルでは、すでに代理店から注文が入りつつある。今期に入った5月以降、営業面では横ばいだが、新製品の受注獲得によって、挽回していきたい」。
リリースと言う点ではフラッシュリーマに先行しているが、用途別カッター、樹脂用リーマも、市場浸透に向けた新製品として指摘できようか。
「コロナ禍にあって、アピールも限定的とならざるを得なかった。今回のJIMTOFを積極的に活用し、ポテンシャルユーザーに訴求していければと思う」。
用途別カッターは、HRC70前後も視野に入れた高硬度用、最適形状と水素フリーDLCを採用したアルミ用、最適な切れ味を追求した樹脂用の3タイプから成る。
一方、樹脂用リーマは、3穴オイルホールの採用で、止穴でも加工熱の発生を防ぎ、切粉の排出性を向上させながら、独自の刃形状の採用で、ギャッシュ面も大きく切削性能アップが図られている。
日本のものづくりが微細・精密化、高硬度化、高能率化を辿っており、被削材ではアルミが多用される時代に突入しつつある。この機会に是非とも栄工舎ブース訪問を!
高速加工用リーマは前回のJIMTOFで参考出展された
栄工舎は9月からロゴマークを刷新した。
越智社長は「時代の変化が著しいなか、未来への進化に対し、新たな気持ちで取り組んでいこうとの決意から『心機一転』ロゴマークを刷新することにした」との理由を語る。
新ロゴマークは、栄工舎の代表的な製品であるリーマの先端をシンプル化し、事業内容が一目でわかるよう配慮されたデザインとなっているばかりか、回転して加工していく様子や、切る、削る、穴を開けるといった加工作業や、上昇していく成長や未来への進化も表現している。
「熟練の技術力や理念を、視覚的にも精神的にも伝え、弊社がこれからも未来に向かって進んでいく、成長し続けていくという意志やメッセージを込めたコーポレートマークにしたつもり」と越智社長は結んだ。