新製品を連打するダイジェット工業。エンドユーザー対象の「頑固クラブ」本格運用スタート
ダイジヱット会に臨んだ会員の代表とともに記念撮影
7月から「潮目が変わってきた」と言われるなか、ダイジェット工業の第2クォーターが終了し、10月7日には第16回ダイジヱット会総会が青森の地で開催された。
冒頭、山出谷会長(山勝商会社長)は「半導体関連事業で、九州や北海道が盛り上がっている。弊社でも、9月に福岡で開催された半導体産業展の視察に出向いたところ、200社から261社へと出展者数が増加しており、SiCなどのシリコンカーバイド半導体の出展もされていた。訪問したスタッフの話では非常に好評だった」と話題性のある直近の半導体関連の展示会に触れた。
メーカーを代表して生悦住社長は「米・IMTS、独・AMBに足を運んだが、(日本よりも)海外の業況の方が少し、いいのかなぁと思えた」との感想を寄せ「日本の状況はコロナ以降、立ち上がってこない。機械工具工業会でも、いい話は出てこない」と指摘しながら「弊社の半期は、少しだが、持ち直しているかも?と思う。JIMTOFでは新製品を披露していく一方、モジュラーヘッド用オール超硬のシャンクアーバー頑固一徹では、突き出しの長い加工でも対応できるなど、特長ある弊社製品のアピールに努めていきたい」と意欲を見せた。
メーカーの業績説明で古林常務は「第2四半期の詳細は、まだ、お伝えできないが、前期比で若干のプラス。販売体制の強化や収益性向上に引き続き取り組んでいくほか、新製品開発等で、材料からコーティングまでの一貫体制の強みを今後とも追求していきたい」と語った。
営業方針で高柳部長は「コロナ禍明けの状況は一進一退。円安の進行に伴って、輸出比率が53・4%から57%に拡大。USドル、ユーロでの取り扱いが45%から50%を占めるなか、為替の影響は大きい」とし「国内売り上げは、前期比で12・6%の減少をみるなか、今期は結果が見えつつある営業のマンパワー増強ほか、顧客にニーズに基づいた、売れる新製品の投入や開発のための情報収集、新規開拓に努めていきたい」との姿勢を明確にした。
主な新製品として高柳部長から名指しされたのは、小径多刃仕様の「エアロチッパーミニ MAM形」、両面6コーナの高送り工具「SKSエクストリームEXSKS-05形」、全長の拡大、小型マシニングセンタ需要を反映した「頑固一徹MSN形 頑固一体MSA アイテム拡張」など。
最後にエンドユーザーを対象とした「頑固クラブ」が本格的に運用スタートを切ったことも付記したい。
「頑固一徹を新規購入して頂いたお客様を対象に、モジュラーヘッド3本/年サービス、インサート10ケース購入でモジュラーヘッド1本サービス、新製品発売時にはクラブ会員限定でトライアルが可能」というクラブ会員の特典の説明もなされた。
半導体産業の動きに言及した山出谷会長
上半期を見ると、少し、持ち直しているかもと語る生悦住社長