多彩なモジュラーヘッドにシャンクアーバ頑固一徹を組み合わせた、突き出しの長い加工提案。金型の大型化に照準
L/D12の深掘りのイメージを説明する木村室長
ダイジェット工業ブースで人気を博した提案のひとつが「突き出しの長い加工をいかにして高能率で行うか」-。スポットが当てられたのは、モジュラーヘッドとオール超硬のシャンクアーバ「頑固一徹」。その組み合わせは5000通り以上で、アーバの最新の最大全長では423ミリを標榜する。
木村営業企画室長は「金型の大型化に伴い、干渉を避けるため、突き出しが長くなる、そんな加工が増えてくる」との予想とともに「突き出しとたわみ量との関係だが、長さが2倍になれば、たわみが8倍、3倍になれば27倍にもなり、ビビリを考慮すると、切削速度や送りを下げた低能率な加工を余儀なくされる」と突き出し量の長い加工の難点を指摘。
MCによるブースでの説明によれば・・・
「突き出し長さ240ミリ、L/D12の深掘り穴加工で(SKD61の被削材)荒取りにQMマックス(MQX形)を適用すれば、3820ミリの高速高効能率加工を実現。また、仕上げでは、ミラーラジアスMQX形を採用して対応が可能だ」と言う。
頑固一徹は、このほど、シリーズ拡張され、超硬シャンク一体型の「頑固一体」もラインナップされ、高能率、高剛性の点で一段と深化。従来にも増して、多彩なモジュラーヘッドとともに、荒加工から仕上げ加工、さらに往復加工まで対応でき、工具の集約化を図れる魅力は大きいに違いない。
モジュラーヘッドは多彩にラインアップされているが、干渉がある深い箇所にも穴あけを可能とする「TEZD‐M形」が来年の3月にも発売される。
「ビビリを抑制する、新たな加工法の深化として、頑固一徹+モジュラーヘッドのシリーズ強化に今後とも期待頂きたい」と木村営業企画室長は訴えた。
JIMTOF会場でロングタイプが披露された