フルライナー体制構築したフォルマージャパン。モーサー社長新春インタビュー。今年で25周年迎える
モーサー社長
2025年の幕が上がったが、工具需要は依然、先行きが見通せない状況が継続。そんななか、工具づくりに対し、フルライナーの立場を確立したフォルマーは、顧客に対し、どのような取り組みを展開していくのか。新年早々にモーサー社長を訪問し、2024年を振り返ってもらいながら、2025年の注目すべきポイントを聞いてみた。
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2024年は、木工関連向けとのバランスを図りつつ、金属加工分野の機械設備、特にダイヤモンド工具関連が堅調な伸びを記録したと言う。
「レーザーという選択肢がプラスされ、研磨、放電では、不可能だった領域でも成果を上げられる体制を確立したことで、お客様に応じた最適な工具づくりで更なる優位性を発揮していく年にしていきたい」。
JIMTOF初披露となった、工具製造に特化したレーザー加工機「VLaser370」は、その後、ショールームに移設され、顧客からのテスト加工依頼にいつでも応えられる体制を整えている。
「他社で満足できないユーザーを意識している。複雑な形状の工具、放電加工では、フォローできない大径工具、3Dチップブレーカへの対応、インナー加工における優位性・・・加工領域の広がりに加え、全軸リニアモータ駆動の採用や正確なレーザー照射によるエッジ精度の高さ、加工スピードの速さ等を是非とも体感頂きたいと思う」。
両センタ加工が可能なこともポイントで「長尺モノで、重量のある高精度な工具づくりに貢献」できるほか、「円筒レーザー加工にも寄与できることが、大きな特長」と指摘する。
2024年を振り返ると、サービスに対する評価の高まりが、売り上げへの貢献に大きく寄与してきた。
「サービス要員の増強はもちろん、2月には名古屋オフィス(名古屋市西区)を開設し、2人のサービス専任要員を配置する。顧客満足度を上げていきながら、サービスの分野でも、確固とした売り上げを確保していきたい」。
年内までにサービスは7人体制を確立する計画だ。
ところで、フォルマージャパンは4月に創立25周年という記念すべき節目を迎える。
「2000年4月にジャパンが開設され、木工関連業界へのアプローチからスタートし、今では、金属加工用の分野でも市場浸透が図られ、2024年の売り上げは過去最高を記録」した成長ぶりを示すなか「4月には名古屋オフィスの披露と合わせ、25周年記念式典開催を計画している」。
モーサー社長自身、2020年に入社し、5月からは、フォルマージャパンを指揮して5年目に入る。就任時は一桁台だった売り上げも、今では2桁の大台に乗せ、規模の上でも就任時の2倍強となった。注目しない訳にはいかないだろう。
Vlaserの説明を熱心に聞き入る来場者(昨年のJIMTOFブースで)