ダイジェット工業決算(連結)は増収増益。海外は中国の売り上げが貢献、インド市場開拓強化へ

ダイジェット工業株式会社

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Diemaster5Gの滑り出しがいいとの感想を語る木村経営企画部副部長

ダイジェット工業の2025年3月期決算(連結)は、売上高87億9300万円(前期比6%増)、営業利益2億1900万円(同96%増)、経常利益1億9500万円(同12%増)、親会社に帰属する純利益2億500万円となり、各指標すべてプラスの結果となった。利益面での回復については、損益分岐点の関係で売り上げ6%増が寄与したようだ。
 国内外の売り上げ比率は、国内43%、海外57%で前期と同じだが、中国が前期比15%増となり海外売り上げに貢献。製品別では、切削工具、耐摩工具、合金素材の各シェアは横ばいで推移した。
 今期の業績予想では売上高92億円、営業利益5億円、経常利益4億5000万円、親会社に帰属する純利益3億5000万円。
 特に今期の売り上げ予想92億円で注目したいのは中国市場で「エンドユーザーからの需要でプラスアルファーが期待できる」という。
 伸長するインドへの対応としては、現在、日本人スタッフを選任し、現地を調査中とのことだ。
 営業施策には、EV化が考慮され、需要動向や加工変化、材料変化、金型変化などを念頭に置く。切削加工の47%減少、モータコア用金型の増加、小型部品の集約によるワークの複雑化・大型化と対応する設備需要拡大、工程集約ほか、軽量化の観点からもアルミ需要の拡大によるアルミ切削加工の需要伸長が見込まれると予測する。
 金型の変化に対しては加工形態に照応してインサートの大きさや刃数を考慮していく考え。深穴加工では刃先交換式TA-EZドリルを8Dから12Dへと深化させる計画で、ツーリングメーカーとのコラボレーションも視野に入れている。
 4月リリースの「Diemaster5G」の手応えをすでに感じているそうだ。