オーエスジー全国合同新年賀詞交換会。周辺機器分野とのシナジー発揮へ

オーエスジー株式会社

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勢いよく鏡開き

  •  オーエスジーは1月24日、オーエスジーアカデミー内ゲストハウスで全国合同賀詞交歓会を開催。卸売代行店・特約代理店ら関係者およそ100人が出席し、2020年の幕開けを祝った。
  •  ねじ穴を作る製品「タップ」で知られる同社は、生産規模では世界の約30%、日本国内では約60%のシェアを誇る。ドリルやエンドミル、転造ダイスなどとともに同社製品は、自動車や航空機、宇宙関連に提供されているが、会場となったオーエスジーアカデミーはこれら工具生産に関するノウハウが詰まった「シンクタンク」とも言え、現在なお新製品の開発が進んでいる。
  •  開会の冒頭であいさつに立った石川社長は、前期11月決算に触れ「連結売上高1269億6400万円(対前期比3・4%減)、営業利益195億5400万円(同13・2%減)、経常利益197億1000万円(同12・7%減)」と報告しつつ「残念ながら減収減益」。今期についても「上半期は在庫調整のため製造部門の稼働率が低めになることを想定しており、連結売上高は1290億円、営業利益は185億円と増収ながら減益を予測」している。
  •  時代は「デジタル革命」(第4次産業革命)を迎え、ロボット工学、人工知能(AI)、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、IOT、3Dプリンター、自動運転など多岐にわたって大きな技術革新が進む。そして、これらの情報を大量迅速に運ぶ通信技術が「5G」である。
  •  石川社長は「情報があふれる時代の到来。単一情報の価値は必ずしも高くなく、つながることが重要になってくる。総合的につながった形の商品とサービスが真の価値を生む。オーエスジーは切削工具だけではなく、周辺機器をつなぎ、ユーザー様を最後までフォローしていく」との関連領域と手を携えて提案していく方針を示す。
  •  卸売代行店を代表して山善の長尾社長は、「『減収減益』とはいえ、2年前の業績と近似。高水準で推移されている。我々としても頼もしいかぎり。日本国内は微減であったものの、大いに下支えされたと思う」と挨拶。「昨年は〝祭りの後の静けさに包まれた一年であった〟工作機械業界。今年前半までは同様に推移するが、半導体市場は早期に盛り返してくることが予測される。厳しい時にこそ種まきが必要と考える」と続けた。
  •  この後、取引先4社社長とOSGの石川社長、大沢伸朗取締役専務執行役員を交えて鏡開きが行われ、ひと時「歓談」に。中締めの任に当たった山下機械の山下会長は「これほどユニークな企業体を私は他に知りません。世界の奇跡であり、我々の幸せの元」と惜しみない賛辞を寄せた。
  •  最後に大沢専務が「プロ意識を持ち、当たり前のことを真剣にきちんとやる。こういう姿勢が今、問われている。代行店の皆さまとワンチームで厳しい局面を乗り切っていきたい」と謝辞を述べ、お開きとした。

 

大沢伸朗取締役専務執行役員

大沢伸朗取締役専務執行役員

 

 

石川社長

石川社長