オーエスジー本体と協業深める「オーエスジーダイヤモンドツール」「OSGグラインドテック」

オーエスジー株式会社

オーエスジー株式会社

レンズ設計製造展に初めて共同出店を図った

オーエスジーと、そのグループ企業による協業の進展が目を惹く。単なる社名変更に留まらないからだ。
 昨年12月からのオーエスジーダイヤモンドツール、今年1月からのOSGグラインドテックは、それぞれ日新ダイヤモンド、旧エスデイ製作所を核としながらも、前者はダイヤモンド工具を主体とするオーエスジーの微細加工分野、後者は大池工場で生産される超硬エンドミルのサポート工場としての役割をも担っていく。
 オーエスジーダイヤモンドツールは、オーエスジーヨーロッパが吸収したコンツールとも手を携えた、事業拡大を視野に入れるとともに、オーエスジーとの直接の連携では、4月に開催されたレンズ設計・製造展への初の共同出展や、ダイヤモンド工具に関する「教科書」(英語・中国語・日本語)を出版し、OSG海外ネットワークの活用を考慮した活動をスタートさせている。
 一方、OSGグラインドテックは、旧エスデイ製作所が来年には設立60周年を迎えるなか、新工場の建設・移転を機に社名変更され、事業内容についても、従来からの転造丸ダイス、超硬エンドミル、超硬ドリルなどの再研磨に加え、大池工場から設備が移管され、今年3月から超硬エンドミルの生産をスタートさせている。
 茨城県・常総市にある工場の敷地面積は約28000㎡。森林を切り拓いて造成されているためか、周囲は緑に囲まれている。
 2025年度の売り上げは7憶6千万円を予定しており、3年後の2028年度には超硬エンドミルの増産計画(月産1万本→3万本)を企図するなか、12億円以上を想定している。
 グループ会社に一部生産を委託する理由について石川会長は「地政学的リスク低減を意図しつつ、グループ企業の有効活用を図ったもの」と説明した。
 OSGグラインドテック狩生社長は、1985年にオーエスジーに入社。30年以上にわたって、東日本や西日本で第一線の営業マンとして活躍したほか、上海オーエスジーにも5年の営業経験がある。


加工事例もアピールされた


OSGグラインドテックの狩生社長


OSGグラインドテック(正面)