5軸加工用工具提案した石川工具研磨、TGR-250αのコンセプト機を出展した宇都宮製作所 フォルマ—ジャパンのカール・モーサ社長インタビュー、小林部長に聞くシギヤ精機の現状
グラインディングテクノロジージャパン2021
- 第2回グラインディングテクノロジージャパン2021
- 第2回目となるグラインディングテクノロジージャパンが3月2日から3日間、幕張メッセで開催された。緊急事態宣言中であり、初日は天候にも恵まれなかったが「予想したよりは入場者数も、悪くはなかった」との感想からも、特化した展示会の強みを感じさせた。 来場者数は基本的に1日500人強の来場で、関西や九州からの来場も見られた。
- 【石川工具研磨製作所】
- 石川工具研磨製作所のグラインディングテクノロジーの今回のテーマは「5軸加工」。特殊対応のバレル型エンドミルをはじめ、超硬2枚刃の球型ボールエンドミルやテーパーボールエンドミルなどを提案した。
- 石川社長は「5軸加工は、ツールパスをどうするか、ソフトの対応抜きには考えられないので、AiSolutions様に協力いただき共同出展となった」と語った。
石川工具研磨製作所から提案された同時5軸加工用工具
- 【宇都宮製作所】
- 宇都宮製作所は、TGR-250の販売10周年を記念して、進化型の「TGR-250α」の完成へと、今回、グラインディングテクノロジーで「コンセプト機」を出展、来場者を中心に活発な意見交換を行った。
- ノズル&砥石自動交換装置の採用やパソコン内蔵型のNCの搭載、さらに工具測定用のカメラなど、先進技術を織り込んでいる。(写真は宇都宮社長)
TGR-250αのコンセプト機を披露する宇都宮社長
- 【フォルマ―ジャパン】
- グラインディングテクノロジージャパン展のフォルマ―ジャパンブースにお邪魔した。
- 昨年1月にフォルマ―から声をかけられ、5月半ばにジャパンの社長に就任した、カール・モーサ氏は、独・アウグスブルグ大学で経営学を学び、日本の大学に留学。
- 「早稲田大学に在学中の2009年でしたが、インターンシップで森精機に6週間。その後、2011年1月に再来日し、森精機(後にDMG森精機)に入社した」経歴を持つ。ほかに、外資で日本法人立ち上げに関わったこともあるそうだ。
- 日本に住んで10年になる。日本語は堪能だ。
- 「8月にはジャパンの新社屋が完成する。やり甲斐を感じずにはおれない。フォルマ―の高い技術力を日本中に広めていきたいと思う」。
- 30歳。空手や合気道にも親しむ日本通だ。
- カール・モーサ社長
- 【シギヤ精機】
- グラインディングテクノロジー展会場で、シギヤ精機の小林営業部長に面談する機会を得た。
- ◆
- すでに2020度も3月を残すのみとなった。
- 「月によって、受注が乱降下しているが、均してみると、2020年度は対前年度比数%アップの着地となる予定。海外向けの半分以上が中国市場向けで、建機関連が需要の柱を成す」と言う。
- 引き合いの多さでは3m→5m→8mと芯間の長い機種へとニーズが変化しているとの指摘も。
- 「当社に即せば、テーブルトラバースタイプで、日本最大級のキャパシティーを誇るGP65Dシリーズといった機種への反応が高い。ユーザーで仕分けすれば、リチウムイオン電池に関連するフィルムを製作するためのセパレーター用途などが挙げられようか」。
- 3月2日から4日までの3日間、幕張メッセで開催された、グラインディングテクノロジー展会場には、CNC偏心ピン/ポリゴン研削盤のリニューアル機「GPES‐30D・30」が出展された。
- 「油静圧仕様に加え、摺動面ではリニアガイドを採用して、寿命が来ても交換だけで済むように配慮した。特に海外ユーザーには選択肢のひとつとなると考える。偏心、楕円などの研削需要に対応する当社の新たな提案であり、機内の工程が変われば、点滅も変わる、視覚的にも興味を持って頂ける外観もチェックいただければ」と小林部長は訴えた。