古林常務に聞く「世界へのアプローチ」ダイジェット工業
世界展開について語ってもらった古林常務
ダイジェット工業のブースで、営業、製造、技術を統括する古林雄一常務に面談、国内含め世界展開の概略を取材した。
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面談の場となったのが、同社では珍しいブース設営となった「2階室」で、西1ホール全体がほぼ、見渡せる。写真撮影の絶好の場所にもなった。
直近の話題と言えばアメリカだろう。トランプ次期大統領選出による、今後の米市場は「好転」と見る人は多いそうだ。
「当社でも、景気好転への期待感が高まってきている。商品の切り替え時期にもあたり、金型関連のみならず、航空機を中心とする部品加工分野でも手応えを感じ始めている。人員も増やし、北米ばかりか、今後はメキシコも深耕していきたい」との「青写真」を描く。
欧州については、来年4月に現地法人化をすでに決定、浸透への体制を整えている。
「拠点はデュッセルドルフに置いているが、欧州の代理店網を再整備して、需要を刺激し、ニーズに対応しながら拡販への道筋を広げていきたいと考えている」。
アジアでは、「中国は現状を維持しつつ」、他のエリア、たとえば、タイの駐在員事務所を将来的に現地法人化し「インドなど近隣国へのサポート強化に乗り出したい」意向だ。
そして、原点の日本はどうか。
「国内再注力を掲げて、特に特殊対応能力の強化を図っていく。航空機分野は、技術フォローとのセット提案でニーズに対応してきた。需要の高まりのなか、ボリュームが増えてきた」そうだ。
最後に話は変わるが、JIMTOF開幕前に飛び込んできたニュースとして、三重の合金工場の拡大に触れてもらった。
「高硬度部材産業という分野で三重県から認可が下り、土地(13600㎡)を取得できた。当社独自のサーメタルの高まる需要への対応として、現行の3倍増を計画。操業開始2018年3月を考えている」と言う。