切粉除去の常識を変えるエアロフォースを展開するツールドインターナショナル。
大手輸送機メーカーや建機メーカーで既に受注獲得

メカトロテックでアピールする商材、パンフレットを手にする島村さん(右)と佐藤さん
EMOショーから帰ったばかりの大藪社長を訪問し、展示会の印象や切削工具を取り巻く旬の話題ほか、開催が迫ってきたメカトロテックでの提案等について取材してみた。
どのような製品であれ、価格の問題は大きい。
「超硬工具の原材料であるタングステンやコバルトが品薄を背景に高騰し、国内メーカーにおいても、価格改訂の発表が相次いでいる。今後、どこまで広がってくるか、予断は許さないが、EMOショー出展メーカーからも『どの程度まで改定すれば?その幅は?いつから?』といった議論が飛び交うなど、価格改訂の動きは、間違いなく旬の話題と言えるだろう」。
中国によるタングステンやコバルトを含むレアメタルの輸出規制の影響が大きいことは言うまでもない。
「EMOショー自体に触れると、前回と比べて来場者は減っている感覚だ。日本からの来場者も少なかったように思う」とのことだが、今、ツールドインターナショナルで、まさに「旬の商材」と言えるエアロフォースは、AMBという、欧州展示会が起点となった。
「昨年のJIMTOFで紹介させて頂き、今年から拡販スタートしたが、切粉除去に関するニーズの高さを実感している。すでに大手の建機メーカーや輸送機器メーカーでは、受注が決まった。工具だけでは訴求でき得なかった大手メーカーにも興味を持って頂き、テスト加工に入って頂く一方、メカトロテックでは、自動車関連を中心とする中部の来場者にはどのような感想を持って頂けるか。最大の関心はここにある」。
高圧ポンプを使わず、外がけのクーラントポンプからのクーラント供給に、エアー加えることで吐出力を増大させるシステムを採用するエアロフォース。
「低圧ポンプのままでも、クーラントがしっかりと届けられる。言わば『革新』のご提案であり、切粉除去の常識が変わる点に注目頂ければと思う。価格面でも決してハードルは高くない」。
是非、ブースを訪ねて、質問、意見交換をお願いしたい。
工具関係ではNine9のTDチャンファーミルが提案される。
「従来なかった6枚刃のインサートチップを採用し、二次バリの発生を抑えている。これ1本で表・裏面取りとねじ切り加工が行うことが可能。最小インサート径は、φ4.8ミリからとなる」。
7leadersからは、新開発のFXコーティングにデュアルコア設計を施したハイブリッドエンドミルが紹介される。
「潤滑性が従来とは段違いの新コーティングを採用しており、鉄系からステンレス、チタン系までの幅広い被削材に対応する。溝も側面も一挙両得という点もお勧めしたいポイントだ」。