営業2人、サービス1人が入社したトランザーフィルター日本。2025年は20台以上の受注実績刻むなか、TCF(トランザーコンパクトフィルター)が健闘。

トランザーフィルター日本株式会社 本社

トランザーフィルター日本株式会社 本社

右から中村社長、井口総務スタッフ、-そして9月に入社した柳営業スタッフ

トランザーフィルターの日本市場での認知度、浸透度の高まりを通じて、研削液を綺麗に保つことのメリットの共有が、次第に広まってきているように思う。
中村社長は「おかげさまで、現在までに、180台以上の弊社のろ過機が稼働するまでになっている。愚直に、ひたすら、ろ過の重要性を訴え続けてきた結果であり、まだまだ、分母は小さいかもしれないが、サービス体制の拡充、強化が避けられない段階を迎えている」との考えを述べる。

営業体制で、2025年は、切削工具メーカー出身のティワリ氏、異業種から柳氏、そして、サービスでは工具研削盤メーカーから山口氏の3人が入社した。
「現状で6人体制となった。2026年は、導入エリアの拡大も視野に入れ、新潟はじめ、北陸3県のサービス・営業強化をテーマとして掲げている」。
今年の業績面では、市場が沈み込んでいる中、全体で20台以上の受注実績が積み上がった。
「特定のユーザーから、大量の受注が発生し、受注量を押し上げた。特に躍進した製品では、販売から3年目に入ったトランザーコンパクトフィルター(TCF)が挙げられる。従来製品(OMF)と比較して、ろ過精度は3ミクロン以下と若干劣るものの、動粘度の影響を受けにくく、ろ過能力は逆にアップし、特に初期投資の大きさを気にされていた現場にとって、価格面で2~3割ほどのメリットを享受できる点は大きいだろう」と指摘しつつ「動粘度に対する感度が高いといった従来モデルの弱点も克服されており、提案させて頂くなかで、特に日本の大手工具メーカーからの期待が高まっている」。
ただ、製品への要求精度、特に面粗度への要求が高い場合は、「OMFでないとご満足いただけないケースが多い」とも、中村社長は付け加えた。
日系企業のフォロー、開拓との関連では「海外、特に東南アジアをどう、攻めるか。代理店展開も含めて、2023年辺りから、具体化に向けて動き始めており、2026年も、引き続き、海外展開の可能性を追求していきたい」。
ところで、年末の12月時点で、2026年の受注案件数が読み込めないそうだ。
「展望としては、明るい兆しが見え始めていると思うが、現状の限られた案件でも、先延ばしになってくるケースが多く、受注の先行きがほとんど読めない。工具需要のカギを握る自動車産業の行方にかかっていることは否めない」。  パブリックのアピールの場では、JIMTOF2026が控えている。

「生産性向上、砥石・研削油の長寿命化、研削盤のメンテナンス経費の削減といったメリットをアピールする場として活用していく。高精度な研削加工を可能とするトランザーフィルターをぜひ、お試しあれ!」。

左から渡邉技術担当副社長、-ティワリ営業スタッフ、山口サービススタッフ

 

販売好調を継続するTCF。-動粘度の影響を受けにくいのもメリットに。