予想以上の伸長見せる「トランザーコンパクトフィルター」(TCF)、」目立ってきた他社からのリプレース

トランザーフィルター日本株式会社

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受注の成果が積み上がってきたTCF。渡邉スタッフは、GTJでも確度の高い商談に繋がったと振り返る

グラインディングテクノロジージャパン(GTJ)に出展していたトランザーフィルター日本ブースに中村社長、渡邉スタッフを訪ね、市況環境の動向をはじめ、GTJでの手応え、今期の業績予想などを聞いてみた。

 ろ過に対する認識の変化を感じると言う。
 中村社長は「高精度な研削加工には、研削液を綺麗に保てる、ろ過装置が必要との認識が高まってきた。弊社に即した手応えでは、工具研削盤以外にギア加工など、一般的な機械加工の分野からも注目され始めた」ようで、需要動向の点では「昨年から販売強化し、今回のGTJでも出展しているトランザーコンパクトフィルター(TCF)の受注が予想以上にいい。価格面でのメリットもあるかと思うが、他社からのリプレースも目立ってきた」と語る。
 2024年を振り返ると、トランザーフィルター日本にとっての受注状況は、過去最高レベルに達した。
 第一線で活躍する渡邉スタッフからは「全体を俯瞰しても、TCFは人気の高い機種で、弊社の業績に貢献している。ろ過精度は1ミクロン~2ミクロンと、従来よりも若干、落ちるものの、実態から見れば十分との評価を頂いている。GTJでも確度の高い商談に結び付いた」とのコメントを寄せる。
 その一方で、ハイスなどの鋼研削用の磁選機付き『V2ICC‐HPN』も納入実績が高まってきた成長株だ。注目度が高く、今回のGTJでも披露された。
 「1ミクロンに及ぶろ過精度の高さによって、研削能力は一定に保たれ、ワークの面粗度向上、砥石の長寿命化、メンテナンスフリーにも貢献している」(中村社長)「ベアリングやギア関係、さらには商社の方々からも高い関心が寄せられ、GTJでも、質問が多く、ブース来場者の目を惹いた」(渡邉スタッフ)。
 連日、100人以上のブース来場者を見たが、総じて工具研削盤以外の方が多かったとも。
 需要動向という点で付け加えると、東南アジアといった、海外の工具研削盤に絡む動きが発生してきたようで、受注に直結するケースが増えてきた。
 「自動化に関連し、大手工具メーカーとも、実績が伴いつつあり、2025年を展望すると、挙がっている案件が、どう、具体化されるかで、業績が大きく上振れする可能性も出てきた。欧州や中国から発信される需要に対しても、期待が持てそうだ」と予想しつつ「個人的な感想で恐縮だが、弊社が扱う、ろ過装置は、一度、現場に導入されれば、リピート率が高い。是非、ご検討を!」と中村社長は締めくくった。


工具研削以外でも注目され始めた「磁選機付きV2」