ICC-Vシリーズをアピールする
トランザーフィルタージャパン ハイスの処理、ギア、ベアリングなどへの対応、転用も可能に
IMTSで披露されたICC-Vシリーズ
トランザーフィルタージャパンは、米・IMTSで初出展された新モデルについてパネル展示で紹介しつつ、実機は新たなデザインを施した「V1~V3」のタッチスクリーン付きを展示、アピールしていく計画だ。
中村社長は「IMTSで初出展された新モデル『ICC(Injection Cleaning Concept)-Vシリーズ』は、アメリカおよび中国共同で開発され、具体化された。ハイスほか、円筒やギア、ベアリング関連への対応や転用も可能とする。研削した油の汚れを徹底的になくしていくことをコンセプトに掲げた」そうだ。
1ミクロンという、ろ過精度を確保する一方、大量のスラッジを処理するためのプレフィルタ―として、磁選機と自動スラッジ処理装置も併せ持っている。
「磁選機では、研削油が、ろ過容器に送られる前にスラッジの約80%を取り除くことができるうえ、従来機同様に、自動逆洗システムによって、フィルターエレメントを洗浄して、機械のダウンタイムを回避することができる」ことは、すでにユーザーにとっては周知の事実。
「ICCにはフィルターエレメントによって捕集されたスラッジをほぐすという機能が付加され、ろ過容器からのスラッジの除去排出の改善に一役買う。
ハイス工具への対応含め、すでにアメリカ、中国では実績を積み上げてきているそうだ。
一方、出展される「V1~V3」の機能、その特徴についてはどうか。
「V1~V3では、逆洗後のスラッジを含んだ、汚れた研削液をスラッジ処理装置に排出し、綺麗な研削液と混じり合うリスクを低減させている。スラッジ処理装置には逆洗後のスラッジを大量に含むダーティオイル用の大容量のホッパーが組み込まれており、7時間静置することによりスラッジの事前沈降を促進している。スラッジの掻き出し前には、組み込まれた液中ポンプにより上澄みとなった研削油をろ過容器に排出。研削液の損失を減らすことも可能になる」。
因みに、システムの損傷を防ぐため、過負荷になると、スラッジ処理装置が自動的にシャットダウンする自動停止機能が作動する。
また、「ICC-Vシリーズを含め新モデルの制御盤には、ろ過装置の操作に関する情報を表示するタッチスクリーンも導入されている」ことも重要だろう。
IMTSで披露された-ICC-Vシリーズ