フクダ精工に岩崎社長の子息が入社3か月、現場で汎用機駆使
昨年末にフクダ精工に入社した岩崎和人氏
- 設立60周年に当たる今期、フクダ精工に、とある、新人が入社した。岩崎和人‐岩崎秀明社長の子息に当たる。
- 「昨年の12月に入社したばかりの新人。前職は金型部品メーカーに勤務し、研削中心の職場に在職していたが、社長から昨年8月に(入社への)最終的な打診があり、考慮の末『やらなくて後悔するよりも、やってみて後悔する方がいい』との判断も手伝い、(入社を)決めた経緯がある」。
- 昨年のJIMTOFで紹介を受け、今回で2度目。初対面の印象は「父親とキャラが違う」だったが、今回も同様で「父親とはキャラが違う」。
- 「朝、8時前に出勤し、事務整理後、現場へと向かう。この1か月間、手を動かしながら、刃付けの感覚をマスターすることに集中してきた。頭ではなく、体で覚える、その意図するところが、何となく、理解できるようになってきたように思う」。
- 工場を切り盛りする栃沢部長とは、同年齢の40歳。自宅は奈良市内。島根出身の奥さんとの間に、小学2年生になる息子、3歳の息子がいる。
- 「かつて、オーディオ機材に凝っていた時期があり、スピーカーを組んだりしたこともあって、音楽は今でも慣れ親しんでいる」そうだ。 トリミングダイス需要、一気に拡大へ フクダ精工では、建機関連の需要が昨年末から動き始めたことで、トリミングダイスがようやく息を吹き返し「昨年11月から、前年同月比で見れば6割アップで推移。3月は相当なボリュームとなり、決算を迎える今月では、寄与度はまだ、少ないかもしれないが、来期は期待を抱いている」と岩崎社長は言う。
- トリミングダイスを取り扱い始めて15年、社内シェアでは15%に近づきつつあるそうだ。 「川下」の事情を熟知し、工具の「コンシェルジュ」標榜へ 主力のエンドミル、カッター関連の動きについて岩崎社長は「標準品が年々、減少してきており、特殊品、別注品を増やしていく、そんな活動が避けて通れなくなってきている。違う角度から見れば、(川下の)事情に精通していくチャンスであり、工具のコンシェルジュを標榜していく転換点にも当たっていると考えている」。
- ターニングポイントは、どんな会社にも訪れる。岩崎和人氏の入社が、フクダ精工の歴史の上で「ターニングポイントだった」と語れる日々が来ることを願っている。