ブルーム-ノボテスト朝尾社長就任インタビュー。今年はユーザー訪問を徹底。

朝尾社長
日本法人創業25周年の節目を迎えた昨年末、山田社長からバトンを受け、2025年1月から正式に代表取締役に就任した朝尾信之社長を訪問した。当面の課題、目標をどのように設定するのか。これまでの歩みを踏まえてもらいつつ、紙面化を図った。
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2023年5月に朝尾社長は、経営企画室長として入社した。
「いわゆるヘッドハンティングで、ご縁を得たことになるが、面接に際して、共鳴し合う価値観を見出せたことが、(入社に際し)私の背中を押してくれた」そうで「生産性を上げていく価値あるものを市場に投入し、ご理解を得て、選んでいただくという流れの中で、売り上げと言うのは、顧客がいいと思った量を表すものと考えている」。
工作機械メーカーのオークマで技術を学び、切削工具メーカーのサンドビックで営業目線を養ったと言う。
「技術はリスクを見つけるのが仕事で、不確定要素が常に付きまとうが、できる、できないがはっきりしている。営業は顧客の要望を叶えていくのが仕事で、リスクは販売する側が取る」という、技術、営業に対する基本認識を示す。
これまでに複数回、ドイツ本社を訪問し、幹部との交流はもとより、現場に入って、組み立て作業にも従事した。
「日本とドイツ本社で、価値観の相違を感じるが、(双方が)受け入れられる土壌があり、対話を通じて、相互理解を深め、補完できればと思っている。9月にも本社訪問を予定している」。
ブルーム-ノボテストの売り上げは、工作機械メーカーからの直需案件と流通商社ルートに大別できる。
「時代の趨勢から見れば、自動化は分野を問わず必須。私自身に即せば、工作機械メーカーから提案されるプロジェクトへの対応で、これまでに積んできた経験を活かしていければと思っている」。
日本のトップとして、2025年の課題、目標をどのように設定するか。
「ひとつはエンドユーザー訪問の徹底を挙げたい。ありがたいことに、25年間におよぶ活動を通じて、弊社のブランドが市場に浸透している。顧客を訪問し、困りごとを引き出し、機上測定導入への『気づき』を促せるようにしていきたい」とする一方「製品販売では、難易度も、付加価値も高い、我々がエンジニアリング製品と位置付ける、工具折損のモニタリングを行うTMACやボアゲージ、機上測定の自動化を実現出来るフォームコントロールX(エックス)などに注力していきたい」と語る。
人手不足のなか、自動化導入の目的は常に発生しており「今年後半からの景気上昇を期待しつつ、市場の伸び以上に成果を出していきたい」-想像以上に士気が高い43歳かと思う。