今期の上半期は過去に例がないほどの好調さ-ブルームノボテスト。JIMTOFでは「ミクロの自動化」を追求へ

ブルーム-ノボテスト株式会社

ブルーム-ノボテスト株式会社

山田社長

機上測定に対するフォローの風がやまない。
 「2022年に入ってからの半期の受注状況は、まさに過去に例がないほどの好調さ。理由は2つあると考えており、ひとつはトレンドとしての機上測定の普及であり、もうひとつは、お客様の計画・立案に、環境の良さを見込んで発注されている面があると思う」と山田社長は語る。
 あらゆる通貨に対する円安という現状も、日本国内でのドイツ製の販売という側面では不利に働くが、輸出の点を捉えればプラスに働く。
 「当社を取り巻く環境で、現在、不安要素はない。とは言え、仕事量が増えてくれば、人材の確保、社内教育への注力は、以前にも増して喫緊の課題として浮上してくる。嬉しい悲鳴に違いないが、避けて通れない課題だ」。
 機上測定の普及と言っても、工作機械メーカーに留まらない、エンドユーザーへの広がりによって、一段と「顧客層」に厚みが増してきたことも見逃せない。
 「繰り返しになるが、単に人員を募集していくだけではなく、従来からの当社のスタッフに新しい知識をどのようにして獲得してもらうかが重要だ。顧客層に厚みが増してきたことによって、アプリケーションにも深まりが出てきているからだ」。
 コロナ禍に対応する「テレワーク」は時間を自由に使って効率よく仕事ができ、受け入れる素地も広がってきた。と同時に、リアルの重要性も再認識されるようになり、昨年10月のメカトロテックを皮切りに、ブルーム-ノボテストは、今年は5月のメックス金沢、最近ではインターモールド名古屋と、リアル展示会出展を通じたアピールが目立ってきた。
 先日のインターモールド名古屋のプレゼンでは、工具とワークを効率よく測定するため、最新の工具測定器「LC50-DIGILOG」、ワーク形状を計測するソフトウエア「フォームコントロール」が紹介された。
 11月のJIMTOFに向けては「ミクロの自動化」というテーマを追求している。
 「まだ、具体的にはなっていないものの、微細なワークに対し、効率良く仕事をこなしていくには自動化は避けて通れないと考えるからだ」。
 加工現場では、ハード、ソフトと言う単純な区分では済まされない領域が広がっており「まさにこの面から、需要が発生してきている。研鑽なくしては逆に取り残されてしまう」(山田社長)と、需要の特徴を指摘した。

DIGILOGの実演に見入る来場者
DIGILOGの実演に見入る来場者

フォームコントロールによるマシニングセンタ上での計測
フォームコントロールによるマシニングセンタ上での計測