ワルターが低空飛行から脱却、放電機能付き研削盤受注好調。エワーグは5月からレーザー加工機に特化。
池田社長(右)と第一線で活躍する富田営業部長
JIMTOFではコアパネル搭載のパワーダイヤ400と3Dセンサー付ヘリチェックプラス出展へ
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開口一番、池田社長は、2年間に及んだ「低空飛行から脱却した」と語った。
「ものづくり補助金や事業再構築補助金などを活用した顧客からのオーダーが、昨年末辺りからワルター製工具研削盤にも及んできた。測定機とのセット提案も継続して取り組むなか、今年の1月~4月で括ると、ビジョンダイヤ、パワーダイヤなど、放電機能付きの研削盤の受注が工具メーカー中心に多くなってきた」ようだ。
一方、エワーグは、コンパクトラインばかりか、PCD/CBN対応研削盤開発もワルターに移管されるなど、レーザー加工機に特化したメーカーへと、いよいよ舵を切っていく。
「レーザー加工機へのフォーカスは、経営資源の選択と集中の結果であるが、レーザー加工機の生命線は、発信器にある。何か不具合が起これば、発振器のサプライヤーと協同で対応させて頂くことになる」と言う。
ところで、コロナ禍にあって「オンライン」を通じたトラブルへの対応や部品供給の手当てなどで進展も見られるが「ワルターでは、サポート強化に向け、スタッフをドイツとスイスの本社に送り、トレーニングを積んで質的向上を図りつつ、マンパワーアップも追求していきたい。コロナ感染者も次第に落ち着きを取り戻していくなかで、リアル訪問の重要性が増していくと思う」。
6月にもジャパンのアプリケーションメンバーがドイツでトレーニングを受ける予定だ。
先日、シュトゥットガルトで初開催された「グラインディング ハブ」にUGGとして出展、ワルター機では 新しいオペレーターパネル付きマイクロ、全世界販売が決まったG200など、ワルター・エワーグで計6台が展示された(UGGでは15台)。
「UGGグループとして注力したのが、新しいオペレーティングシステムであるC.O.R.E.(コア)パネルの紹介。UGGを構成する研削盤各社の異なる機械に共通する操作パネルで、ユーザーが好みに応じて、インタフェースを設定でき、タッチディスプレイとアイコンによる直感的で、使いやすさを特徴とする」そうだ。
コアパネルには、UGGグループが進めるデジタルソリューションへのアクセスも与えられていると言う。
「日本でのC.O.R.E.搭載機の搬入はこれからだが、我々もショールームに入れて知見を深めて準備していくことになる。当面、コアパネル搭載機は、パワー、ビジョン、マイクロの3機種となる」。
11月開催予定のJIMTOFでは、コアパネル搭載のパワーダイヤ400を出展する予定。併せて新機能の3Dセンサー付きヘリチェックプラスも披露すると言う。