中部テクニカルセンター稼働開始、講習会も7月からスタートし「5000人規模での運営目指す」

三菱マテリアル株式会社

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中部テクニカルセンターの開所式で挨拶する鶴巻常務

  •  東日本テクニカルセンターに次ぐ、国内第二の技術サポート拠点の役割を担う中部テクニカルセンターがオープン、6月13日にはユーザーを交え、開所披露が執り行われた。
  •  挨拶に立った鶴巻二三男加工事業カンパニープレジデントは「岐阜製作所の入り口部分に位置しており、3年前からスタートさせた『わくわくプロジェクト』の中の、工場にいかにして、お客様に来ていただけるか‐そのひとつの表れとして、建設に踏み切った経緯がある。発展のカギは人との交わり、その意味でも交流の場として育てていきたい」との意欲を見せた。
  •  総投資額で、およそ15億円。据えられた工作機械は、マシニングセンタ、複合加工機、自動盤など、仕様の異なる各社のフラッグシップマシンを中心に14台を数え、5年ごとの更新を図る計画で、需要分野で見ると、航空機関連向けの設備が7割、自動車が3割を占めるそうだ。

 

  •  記者会見で山田雅人加工技術センター長は「開発、設計、製造と一貫体制を敷く岐阜製作所内に位置しているため、航空機、自動車関連の切削試験でも、深みを増していくことを期待している。CFRPなどの複合材料加工専用の設備も導入している。工作機械メーカー各社のショールームも近く、大学を含め、コラボレーション追求の上でも、重要な場所だ」との考えが述べられた。
  •  中部テクニカルセンターの規模はおよそ4000平方メートル弱。設けられた中2階からは、センター内に導入された設備が一望できる。東日本と併せて顧客の「お困り事対応」メンバーはおよそ70人。中部テクニカルセンターには10人が常駐する予定だ。
  •  東日本で3800人が受講し、好評を博している「切削アカデミー」等、一連の講習会は7月から開講し「中部では5000人を超える規模で運営できるようにしていきたい」(山田センター長)との抱負も語られた。
  •  当日は、導入された工作機械によるデモンストレーションが行われ、ホーコス「DM70H」によるアルミ材のMQL加工やヤマザキマザック「インテグレックスi‐300」によるブリスク加工、さらにDMG森精機「NVX5080」を駆使したCFRP材加工など、多彩な見どころが設定された。
  •  切削加工ユーザーから相談のある部品の材質、形状、使用している機械を踏まえた切削加工のCAM/CAE解析・シミュレーションを通じて、中部テクニカルセンターでは、部品ごとの加工方法の提案ばかりか、要望に応じて加工条件を展開、ユーザー立会いの下での切削試験には、今後、想定以上の成果がもたらされることだろう。

 

披露された中部テクニカルセンター

披露された中部テクニカルセンター

 

来賓とともに記念撮影に収まる三菱マテリアル幹部

来賓とともに記念撮影に収まる三菱マテリアル幹部