国内は直需部門が堅調、高い難削材系需要—三菱マテリアル加工事業カンパニー 「航空機分野は20%アップ。コア産業別の戦略奏功」と語る金子営業本部長
取材に応じてくれた金子営業本部長
- メカトロテック会場で金子善昭営業本部長に取材し、上期までの推移と10月1日からスタートしたエリア別営業活動の目的等について紙面化した。
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- 2017年度並みに戻った‐金子本部長は今期上期をそう総括する。
- 「前期比で見れば、落ち込み幅がおよそ10%。2018年は『でき過ぎ』と思うが、製造業のPMI指数も昨秋以降、下がってきた。米中貿易摩擦の影響は大きく、中国ばかりか、堅調に推移していた米国にも『陰り』が見られるようになってきている」。
- 国内にフォーカスすれば、流通分野でダウンを余儀なくされているものの、直需部門は、計画数字を上回っており「プロジェクト、案件関連での受注ができている。海外向けが多い。下期の動向は不透明だが、国内自動車生産は、そんなに落ち込んでいないうえ、航空機分野は、逆に20%アップしており、医療分野もわずかながら伸長し、悲観はしていない」。
- 伸長著しい航空機分野は、エンドミル、ドリルの供給で忙しく、難削材系の需要が高い。工具種で括れば、CBNが伸長している。
- 「CBN製品のラインナップが充実してきたことにより技術もついてきた。その他にも製品を挙げれば、特にDSAドリルがテスト加工依頼の打診含め大幅な伸びを示している。当社のコア産業別戦略が奏功していると考えている」。
- ところで、10月1日から導入された「エリア別営業」導入についての経緯、目的は何か。
- 「営業資源の無駄を排し、組織内の迅速な情報共有による営業活動の効率化を図るため、国内5ブロックに分割し、顧客目線に立ち、エリア内であらゆる層に関われる地域密着型を志向する。そのために各営業所長の責任・権限を明確化し、地方分権に移行していく」。 エリア内のあらゆる顧客を担当するとなれば、技術力に裏打ちされた営業力も必要となる。
- 「エリアのプロになれという趣旨であり、新規開拓の可能性の高まり、重要顧客発掘の契機となることも予想される。何よりも営業マンの質的向上に繋がると考える。エリア単位でのレベルがアップしていけば、総体としても力量が付いてくる。試行錯誤しながら、まさにチャレンジとなるが、来年4月から本格的に、このエリア活動を展開できるよう、準備を進めていきたい」。
ブースの様子