高精度部品加工領域に5軸MC「PX30i」をアピール、浸透へ。香川安田工業営業本部長就任インタビュー
顧客に寄り添った技術提案に配慮する香川営業本部長
- 安田工業の営業トップに就任した香川営業本部長を訪問し、コロナ禍を意識しつつ、今後、どのような取り組みを模索していくか、インタビューを行った。
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- 香川営業本部長が安田工業に入社したのは30歳の時だったと言う。
- 「大阪の企業に就職して、金型の内製化や生産技術業務に8年間携わっていたが、地元、岡山に帰ろうと思い、再就職先を探して巡り合ったのが安田工業だった」。
- 展示会の企画や加工サンプルの製作といった販促のためのツールづくり(営業技術課)、客先にお邪魔して納入のための試運転(技術サービス課)-などに従事し、販売促進部部長、サービス部部長を歴任してきた。
- 「2020年度は受注ベースで厳しさを余儀なくされたが、今期に入って、事業再生の補助金に絡んだ案件の恩恵を受けるようになったほか、半導体製造装置関連からのオファーが舞い込んでくるなど『変化』を感じている。市場では中国が活況で、モータコアや高精度金型、さらに医療関連の需要等も発生してきている」。
- 売り上げの国内外比率は5対5が目標だ。
- 「コロナ禍におけるリスクを考慮すると、国内を軸に中国、北米、欧州、東南アジアを結ぶネットワークの充実をイメージしている。お客様とも情報を共有しつつ、販売促進のための動画やプレゼン資料などのデジタルコンテンツを構築していきたい」。
- ニーズとしては、自動化、工程集約が継続している。
- 「国内市場での拡販機種に挙げたいのが、5軸マシニングセンタPX30iで、国内の部品加工業界に浸透し始めるなか、自動化の提案にも通じる高生産性をアピールしていきたい」。
- 低速域から高速域での重切削性を両立させたプリロード自己調整型スピンドルを搭載。長時間連続加工、大量生産に特化し、ATC対応本数は最大323本、33セットのパレットが収納できるストッカーを標準装備している。
- 「月間600時間にも及ぶ稼働実績がある」そうだ。
- 「今後の製品づくりでは、微細加工の高品位化を継続追求していくとともに、YMCシリーズのブラッシュアップを推し進めていきたい」と語る。
- 営業本部は、営業40人に及ぶ最大の所帯、サービス部を含め4部から成る総勢100人規模。「円滑に回っていく組織づくりを心掛けていきたい」との抱負を抱く香川営業本部長。笠岡出身の現在、54歳だ。