高精度加工の自働化掲げ、新製品2機種含む4機種を出展する安田工業。受注動向は全方位に及ぶ
香川営業本部長
精密金型、工作機械、自動車のEV化シフト対応、
スペース追加半導体、航空機・・・と、最近の受注実績の特徴は、産業が一分野に偏らない、まさに全方位に及んでいることだそうだ。
香川営業本部長は「金型以外の部品加工関連が増え、新規では特に海外が伸長してきた。国内受注は目標以上で、業種については半導体製造装置関係が予想以上の動き」と好調に推移する現状を語る。
生産を確保していくため、常に部品は先行発注を心がけており、現時点では、納期は安定している。受注のポイントについては「アフターサービス」と香川営業本部長は言い切る。
4年ぶりのリアル開催となったJIMTOFのテーマは「高精度加工の自働化」。出展4機種のうち、2機種が新製品、初公開となる。
新製品第一弾となるのは最新の5軸マシニングセンタ「YBM Vi50」。
「Vi40をサイズアップし、φ650までの大型ワークに対応するフラッグシップモデル。ダイキャスト部品加工に照準を合わせている」。
第二弾となるのは、高精度立形のベストセラー「YBM640V」の大幅リニューアルだ。
「進化に見合ったデザインを纏い、操作性、メンテナンス性を向上させつつ、消費電力の削減にも配慮した。ブースでは、エロワ日本のロボットと連携して、ワークの搬送や工具の摩耗状況を自動で計測する機能も併せてご体感いただければと思う」。
微細加工を高精度で、という観点から出展されるのが、フラッグシップマシンとして市場浸透している「YMC650」。今回の見どころは「YASDAだからできる自働化」だと言う。
「AWCと組み合わせて、YASDAオリジナルの操作支援ソフト『OpeNe』を活用した自働化を提案させて頂くほか、当社の製品を使用して、お客様で構築されている自動化の実例をビデオ上映していく計画。また、640Vとの間でワークの搬送を見て頂く」予定だ。
大容量323本マガジン、33面パレットプールを標準搭載している、量産分野で実績を積み重ねている「PX30i」も出展4機種のひとつだ。
「主軸はVi40搭載と同じ。多数個取りの需要にターゲットを絞り、ワールドワイドで販売を展開中。北米ばかりか、欧州でも受注実績が出てくるなか、国内では、半導体製造装置向けを意識している」。
最後に高橋国内営業部長は「当社の機械は金型、部品それぞれ7対3の割合で、ご活用頂いていることもあって、今後は、部品加工分野での浸透を特に意識している。5軸加工浸透の新たな武器に位置付けるVi50はじめ、リアルに膝を交えることのできる大切な機会として、新たな需要を探りつつ、出展機種の特長へのご理解も踏まえて、是非会場で実機を体感していただきたい」と語った。