マルチセンタ「NeoV-5M」を出展、実演。新日本工機

新日本工機株式会社

新日本工機株式会社

小原富美広取締役

 

今回のJIMTOF出展で28回目を数える新日本工機のブースでは、マルチセンタNeoVシリーズ「NeoV‐5M」、高速形状加工機DCシリーズ「DC‐4AS/5軸」の2台の門型マシニングセンタが展示された。

 

会場で実演も行われたNeoVは、ヒューマンエラーを低減する「人に優しい」機能を備える(①NC未来動作位置の予測により機械の衝突を検知した際に衝突前に機械が自動で停止し、衝突を未然に防ぐ干渉防止機能(Si‐Stop)、②ATCマガジン内カメラで概略寸法を計測しサイズ不一致にてアラーム停止する簡易工具チェック機能(Si‐Tool Check))。

JIMTOFでは、3件の成約、前回の約1・5倍の引き合いがあったという。取材した11月20日時点で130件の引き合いがあり、既に前回の90件を超えていた。機械部品や金型加工からの引き合いが8割、残り2割は航空機関連からだという。

 

今年10月に池貝の子会社として友嘉実業集団(FFG)の傘下に入り、新体制でスタートした新日本工機は、大阪市内にある本社を堺市の工場に移転する。

社内組織の再編成について、「組織を有機的にするための変更」と、小原富美広取締役は語る。「本社を堺市の工場に移転したのは、営業社員がものづくりを理解するためであり、ものづくりを知った人材を育成することが目的。また、本社の近くには関西国際空港もあり、国際部も堺市に移転する」という。

部署の移転とともに人事の変更もあり、「私についていえば、これまで技術本部長専任であったが、販売本部長も兼務することとなった」と小原取締役。「ユーザー目線に立つための人事」であり、これも組織を有機的にするための一環である。 FFGのネットワークを通して海外展開を図る FFGの傘下に入る点については、「海外での事業を強化するため」だという。中国を中心に多数存在するFFGのネットワークを通して新日本工機の製品を販売するという狙いがある。

 

「体制の変更があり、下期については売上ベースでは落ち込みがあるが、営業利益としてはプラスとなった。今回頂いた引き合いを成約に繋げたい」と小原取締役は結んだ。