大板で厚さ25ミリまでのワークに対応-八木製作所が三菱電機製レーザー加工機活用

株式会社八木製作所

株式会社八木製作所

ML3015eX‐45CF‐R

三菱製のレーザー加工機を駆使する大阪市港区にある八木製作所を訪問した。

敷地面積2010㎡の同社工場には、大型のトルンプ製レーザー加工機(Trurlaser2525)と三菱製レーザー加工機(ML3015eX‐45CF‐R)が1台ずつ設置され、その他、ボール研削盤、研削盤、プレス加工機も数台設置。ここでは、現在主として工作機械、織物機械や集塵機等の大物から小物部品の加工が行われている。

同社は、元々、金属プレス加工を中心としていた。しかし、大量生産の拠点が中国へと移行し、国内のニーズが少量多品種に変化したことから、これに対応するため、アマダ製のレーザー加工機を導入した。もっとも、同機は小型であり、長尺ワークに対する加工のニーズもあったため、トルンプ製の大型レーザー加工機を導入し、2015年5月には、三菱製も導入するに至った。

『ML3015eX‐45CF‐R』導入のきっかけは、価格メリットともに、設備の更新の時期を迎えていたことが重なったようだ。

現在、『ML3015eX‐45CF‐R』は、同社において金属加工全般を担う。定格出力が4・5KWであるため厚手のワークへの対応も可能となった。

同機のオペレーター佐藤利樹さんは、「大板で厚さ25㎜までのワークであれば安定してカットができる。素早く、それでいて精度もよい。導入後は、一気に効率が上がった」という。山田克人技術管理部門部門長も「これまでは、厚さ12㎜、精度0・3~0・4が当社の限界であり、これ以上の厚みや精度が求められる場合は外注で対応していた。しかし、『ML3015eX‐45CF‐R』導入後は、厚さ25㎜までであれば、精度0・1㎜が安定して出せるようになり、当社での対応可能な範囲が広がった。

また、効率面では、少なくとも2・5倍、最大4倍まで上昇した。カットのみの受注に対する納期短縮はもちろん、カットから次の工程への引渡し時間も大幅に短縮された。当社が安価で素早いサービスを提供できるのは、同機の影響が大きい」と語る。

もっとも、大型加工機ゆえ小物ワークの加工には不向きな側面もある。この点については、「部品の厚さと納期別で一枚の大物ワークを用意し、そこに多数の小物部品を余すことなく敷き詰めるような形でネスティングして加工する。試行錯誤の末、この方法で小物部品の加工に対応してきた」と山田部門長は語る。 自前の治具設計で 差別化対応も他方で、長尺でも細長い部品の加工には苦戦しているようだ。例えば、長さ2m、幅20㎜の部品をカットする場合、高い確率でワークが反り曲がり、精度が出ない。そこで、ワークを固定するための治具を自前で作るも十分な固定には至っていないという。山田部門長は、「この治具を完成させることが一つの課題になっている」という。

同社は、プレス加工からスタートし、独自の技術としてはプレス技術、なかでもアールの成形技術は創業時からの特長であるという。同社の従業員は、現在30人、そのうち現場作業員は20人。中核となる20~40台前半が16人、その他72歳を筆頭に65歳以上のベテラン技術者が3名という体制である。  現場の課題を伺うと、「技術の伝承」という答えが山田部門長から返ってきた。

 

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オペレーター佐藤利樹さん

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山田克人技術管理部門長

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八木製作所外観