新製品「TGR-032」を長時間自動化仕様バージョンとして出展。自動化への「ベース機」をイメージ

株式会社宇都宮製作所

株式会社宇都宮製作所

TGR‐032を中心に可能性を展望していきたいと語る松澤営業部長

宇都宮製作所名古屋営業所を訪問し、桒原営業本部長、松澤営業部長に、新規顧客獲得への道筋をはじめ、自動化への対応と課題、メカトロテックでの提案などについて、縦横無尽に語ってもらった。


 設備投資の動向では、徐々に好転してきていると言う。
 桒原営業本部長は「新規顧客獲得と言う点で将来を展望すると、軸モノばかりか、インサート系への提案にも注力していきたと思う。YOUTUBEに動画をアップしているが、大手工具メーカーからの反響が大きく、インサート系の裾野の広さを実感している」と語る一方「現状では、TGRシリーズで内需を刺激し、受注獲得に邁進しているが、東南アジアを中心とした海外に向けた発信力強化も今後の課題に挙げている。日系、ローカル双方にアプロ―チをしていく考えだ」との将来像を描く。
 長時間連続加工、無人運転を考慮したソフトウエア開発、AI技術の自動化への適用、砥石交換のためのセンサー能力アップ・・・現下のいずれのテーマも人手不足が根本にあるが「ざっと挙げただけでも、着手すべき課題は山ほどある」。
 加工→検査→補正→加工→再検査→製品‐の流れの中で、人が関わらなくとも、ものづくりが回っていく仕組みをどのように構築していくか。
 「昨年のJIMTOFに初出展した新製品のTGR‐032は、今回、ドレス機能や機内測定カメラ、データ入力ソフトであるITPSなどの見直しを図り、長時間稼働仕様バージョンとして出展する計画で、今後、自動化にあたってのベース機となるイメージを持っていただくことに主眼がある」。
 具体化に当たっては、顧客のそれぞれのニーズに対応した「カスタマイズ仕様」が基本となるだろう。
 宇都宮製作所がラインナップする工具研削盤を改めて整理すると、「TGR‐016」「TGR‐250α」そして昨年リリースされた新製品「TGR‐032」の3機種に基本的には纏められる。
 松澤営業部長からは「016や250αといった従来からの2機種については、細い径への対応強化やラインナップ拡充が求められており、032については、省スペース、C軸の可動域の広がりなどが好感され、受注実績が伴ってきて、今後のメイン機種としての手応えを感じ始めている」との補足説明がなされる一方「032のオプションになるが、機内画像測定・補正と豊富な実績を誇る自動搬送装置の紹介を通じて、省人化、無人化を訴え『止まらない現場』を提案していきたい」とメカトロテックでのプラスαを語った。


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