販売店同行PRなど、対外的な活動強化へ。栄工舎の前期はコロナ禍前の2019年レベルにまで回復
越智社長
5月から今期がスタートした栄工舎を訪問し、越智社長に面談した。責任者となって初の決算であり、その手応えとともに、今期の課題、目標について紙面化した。
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前期の決算は増収増益の結果となった。
「赤字だけは回避したい、との思いで、取り組んできたが、前期は、価格改定効果も寄与して、ご協力いただいた全てのお客様のおかげで、コロナ禍前の2019年レベルと同水準に到達した。今期はコロナの5類への移行に伴い、知名度アップに向けた販売店同行PRなどの対外的な活動の本格再開を期したい」。
地域の有力ディーラーによるプライベートショーも全面的に開花しており、直近では、京都のタナカ善、長野の国興と相次いで参加している。
「開発の点では、高硬度向け、被削材別といった従来からの『ニッチの追求』を継続しつつ、活動強化とともに、さらにその枠組みを拡大していきたいと思う。需要の手応えを感じているからだ」。
製造面では、手作業の「勘」「コツ」のNC化への対応で、技術伝承の扉を開いていく一方「現場の新人教育では、課ごとに動画の撮影を行い、その工程で担う作業等を繰り返し、確認できるよう、教材として、活用している」そうだ。
設備投資の点では、ANCA製FX7、ワルター製パワーダイヤモンドを昨年末、現場に導入した。
「無駄を排し、効率化を追求していきたい。受注から出荷までの流れで、メスを入れていく余地は、まだまだ沢山、あると思う」。
国興展出展の様子(写真は若林東京営業所長)