AGE30FXに、測定項目増えたmonocam2を搭載、実演へ
MG30では、自動化を提案
清水社長
工具開発、製造に従事する専門分野の方の来場が期待される「Grinding Technology Japan」(以下、GTJ)。3月8日からの開催が迫ってくるなか、清水大介牧野フライス精機社長に面談。近況を織り込んでもらいつつ、展示会での見どころを聞いてみた。
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牧野フライス精機では2021年来の忙しさが継続していると言う。
「牽引するのはAGE30FX、SG10という弊社主力のNC工具研削盤2機種。話題性としては、ドリルの自動測定・補正などが行える内蔵型マイクロビジョンシステムmonocam2の搭載率が増え、月によっては、半分近くにまで迫っている。認知度の広がりからか、おかげさまでリピートも発生してきた」。
昨年のJIMTOFブースでは、AGE30FXにmonocam2を搭載し、その画像認識技術を駆使してドリルの刃先のホーニングが実演された。
「前例がない技術のため、テスト加工依頼が目立ってきた。手仕事よりも断然、綺麗との評価を頂いている。今回はAGE30FXに測定項目が増えたmonocam2の搭載・実演にも、ご期待頂きたい。詳細はブースで」とのことだ。
新たな自動化提案という括りでは、MG30が要チェックだろう。
「高機能ロボットローダ『ROBOX』と砥石・研削液ノズル交換装置『AWC3』を搭載して省人化、人手不足への対応を提案していく。特に段取り性向上に注目頂きたいと思う」と言う。
このほか、デビューから5年が経過した立形円筒研削盤「TAD」、砥石プリセッタ「PMZ-2」、簡易型工具検査装置「pomMZmicro」も出展される。
「TADは立形に伴う省スペースが評価されている。粗と仕上げの同時研削による高能率な段研を実現する一方、機内には自動ワーク交換装置を標準搭載し、最大374本の連続加工を可能にしている」。
工具製作の現場に即せば、TADでブランクの製作を行い、AGE30FXで研削して工具を形づくり、pomMZmicroで測定することになる。
最後になるが、清水社長から、多品種少量生産への対応として、昨年12月にリリースしたソフトウエア、スケジュールマネージャスペックTが紹介された。
「シャンク径が同じなら、異種工具の連続加工を可能とするソフトウエア「スケジュールマネージャ」に、長さの異なるワークの、突き出し量自動調整機能が新たに追加された「スペックT」をリリース。自動化が進んでいる再研磨メーカーへの提案としても、差別化できると思う」。