JIMTOF では
来年の創業100周年意識した、新製品を数多く出展した田野井製作所。サライ用タブレットのアピールも。
田野井利彰課長
田野井製作所のJIMTOFブースで目を惹いた製品について、田野井利彰機械技術課長に取材した。
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展示品の案内チラシを手に取ると「100周年に向けてTANOIの提案する新しいタップ」と言うキャッチコピーが目に入った。
「おかげさまで弊社も来年で創業100周年。大きな節目を迎える、試みのひとつとして、刃形状の見直しを図り、JIMTOFを機に披露させて頂いた、新たな製品群となる」。
4製品あるなかで、特に興味を惹いたのが超硬の「TC-ZC-HT-FC」だ。
「鋳物加工専用のゼロチップタップ。従来はアルミなどとの兼用だったのが、市場の高速化ニーズへの対応として具体化させた。工具の欠けや寿命を考慮し、建機や農機のほか、機械設備関連の需要も視野に入れている」と言う。
このほか、待ち望まれていたゼロチップ・シームレスタップ「ZC-SL-TF」の1Cタイプや、ダブルタフレットとゼロチップのいいとこ取りを具体化した「TC-ZC-W-TF」、ダブルタフレットの超硬仕様「TC-W-TF」もラインナップした。4製品は、いずれも来春春ごろの発売予定となる。
また、今回、めねじ内部の溶接スパッタ除去などに最適な、サライ用のタフレット「SR-TF」も提案され「めねじを壊さずにスパッタ除去が可能なほか、めっきや塗装にも適用できる。転造タップのため、切れ刃がなく、かじりが起きにくい。このアイテムも来年春ころからの販売を予定している。エアツールにも適用可能」とのことだ。
田野井製作所は「モノ売り」ではなく「事売り」を実践する。創業100周年を控えるなか、ドクターセールスという言葉を改めて噛み締めたい。