スーパーG1チャックに替えて刃持ち1・7倍に。エアーツール部品手がける藤間精機(埼玉県・坂戸市)

株式会社藤間精機

株式会社藤間精機

スーパーG1チャックで刃持ち1・7倍ーとは、オペレーターの竹澤係長の弁だ

空圧部品の加工で昭和44年に創業した藤間精機は、現在、複数のエアツールメーカーからの受注が生業の屋台骨を形成している。
 矢口製造部長は「約8割がエアーツール部品で占め、ローター、スピンドルといった加工が多い。寸法公差は100分の1以内で、なかには1000分台の場合もある。回転するものなので、振れが重要視されるのは当然としても、見栄えへの要求も高い。被削材は鉄、アルミが多い」との仕事内容に触れてくれた。
 1ロット1000個が標準的なようだが、アセンブリーする際の部品点数は30個(種類)相当で、大きさは手のひらサイズが基本のようだ。
 「旋削加工の分野で代表的な設備となるのがDMG森精機のNLX1500で、無人化、24時間対応機として2013年に第一号を導入、現在までに合わせて3台設備している。他にメーカーではツガミ、シチズンの旋盤、自動盤を現場に据えている」。
 ユキワ精工との出会いは、2014年に東京都内で開催されたブラザー工業主催の展示会場だったそうで、フライス加工における設備の検討のタイミングとも重なっていた。
 「ユキワ精工さんも協賛出展されており、その時、スーパーG1チャックの解説をして頂き、テストサンプルも入手した」。
 そして翌年の2015年には、スピンドルなどのアルミ加工でブラザー工業製R650X2を導入することになる。ただ、ツーリングに関しては当初は他社製を採用して、様子を見ていたそうだが「ビビリ音が凄く、工具の刃持ちの悪さも悩みの種になっていった」そうだ。
 そこで入手していたスーパーG1チャックに付け替えて、ツーリング以外は、まったく同じ条件で試したところ「ビビリ音がなくなり、挽き目が良くなって、工具寿命も伸びたばかりか、寸法の倒れも抑制されるようになった」と目を見張るような成果に直結。
 「ツーリングを替えただけで、こんなに変わるとは!体感的には刃持ちは1・7倍。工具交換の手間が省けるメリットも大きい」との感想を寄せてくれたのはオペレーターの竹澤係長からだった。
 今年8月、新たに2面拘束のブラザー工業製「スピーディオW1000Xd1」を導入したのに合わせて、スーパーG1チャック、φ10~φ25までの径違いを10本手当てした。
 矢口部長は「治具で工夫して多数個取りを行い、1チャックでの生産個数を伸ばしている。エアーツールを構成するスピンドル加工は、従来、40番の機械の活用が多かったが、30番でも可能なものは移行させていきたい。その力強い応援団と言えるのがスーパーG1チャックだ」と評価する一方、竹澤係長からは「φ32があればと思うことがよくある。ユキワ精工さんには径のバリエーションを増やして頂ければ、もっと、活用していきたい」との要望が挙がった。

装着の状況
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