3年ぶりとなる展示会開催を3月に計画する東陽。新たな需要へのアプローチを実践へ
羽賀社長
- 東陽の羽賀会長、羽賀社長による年頭所感が1月21日までアップされ、1月号では羽賀会長の発言要旨を掲載、2月号では羽賀社長インタビューを交えて紙面化を試みた。
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- コロナ禍の影響で、部品のみならず、人の確保も難しくなってきている。
- 「相変わらず、サプライチェーン正常化に向けた道筋が見えにくいが、感染者が出てラインが停止する事態にも発展している。なかでも、原材料や素材不足による自動車の母材の値上がりは、深刻の度を深めているとは言えまいか」。
- 価格は基本的に需給バランスによって決定される。その意味ではカーメーカーにとっても、単純な経費節減が難しい局面を迎えているだろう。
- 「直接のお客様でもある部品メーカーにとっては、物流の混乱によって、製品在庫が溜まっていく一方と言う事情も無視できない」。
- コロナ禍による負の課題には事欠かないが、カーボンニュートラル、電動化と言うテーマも、環境負荷低減の観点から「待ったなし」の状況にある。
- 「脱炭素を図るカーボンニュートラルへの取り組みは、従来の省エネのレベルでは済まないだろう。素材にまで踏み込む必要があり、どこから手を付けていけばいいのか手探りの状態だと思う。しかも製造コストアップは避けて通れない」。
- 「EV化については、2030年までにワールドワイドで50兆円以上にのぼる投資がなされる。まさに巨大市場が創出されるようとしている。エンジンに代わる、新たな部品づくりにどのように対処すればいいのか」。
- 東陽にとっては、新たな需要へのアプローチと提案が肝心かなめとなる。
- 「カーボンニュートラルにせよ、EV車にせよ、2022年は我々のお客様が、新しい部品を作っていくために、本格的に新しいやり方を模索し挑戦していくとき。仕入れメーカーの方には、これまで両分野向けに培ってきた技術や情報を是非、紹介いただきたい。商品を提案していく際にも、知恵を貸していただきたい」。
- だが、コロナの新規感染者数は、毎日、過去最多を更新している。
- 「せめて制御可能な病気にまで下げられればと希望している。そうして、3月には、3年ぶりに当社のプライベートショー開催にこぎつけたい。カーボンニュートラルやEV化への、リアルな意見交換の場としていきたい」。
- 羽賀社長の年頭所感からの言葉を借りるが、今年の干支である壬寅(じんいん)が意味する、新しい芽生えに備えて、内に力を貯めていく年にしていきたい。