牧野フライス精機の新本社工場完成披露。月産能力15台体制に。「ダントツの生産力」「価格競争回避」目指す
新工場外観
- 「ダントツの生産力」「価格競争回避」を通じて「顧客から機械を導入して本当に良かったと10年後も、20年後も言っていただけるように新工場建設に踏み切った」(清水大介社長)牧野フライス精機。8日には新本社工場完成披露記者会見が行われ、その背景と概要が清水社長から直接、説明された。
- 第一期~第三期に分け着工した「SITE1」「SITE2」「SITE3」の3棟すべてが完成、連結され、このほど、敷地面積6059㎡に新本社工場の全容が姿を現した。延べ床面積で7458㎡、月産能力は15台、総工費25億円を投入したと言う。
- 「生産スペースやモノの流れの確保(整流化)、機械の重量化への対応・・・のほか、旧来の建物は45年以上の築年数であり、耐震構造的にも配慮が必要だった。需要の更なる拡大や段研などの『純増』対応のほか、社内シェア30%を超えてきた海外展開の今後の進展等を考慮すると、生産能力は、最終的に旧工場比75%増を目指していくことになる」との将来計画も提示された。
- 工場が一新されたことで、30台の機械設置が可能になることに加え、ユニットの組み立ても行える、スペースを確保。
- 特にAGE30、MG30、SG10で売り上げの75%を占め、重量化の傾向に拍車がかかっており、生産スペースの確保は「ダントツの生産力」を生み出す「源泉」とも、例えられようか。
- ソリューションセンターも設置され、主要機械を配置。テスト加工の迅速化や課題解決のための提案力強化、研究開発、さらにターンキー対応も展望しているが「テスト加工依頼の日程は、ほぼ詰まっている現実がある」目の前の状況にも追われる日々だと言う。
- 「2019年は自動化元年を掲げ、ユニットの組み立てから着手していきたい。搬送、検査の自動化についても検討している」。
- 最後に清水社長は「全員が誇りを持てる快適な環境を目指すことが何よりも大切だと考える。優れた製品は、良い職場環境から生まれるものと確信しているからだ」と締めくくった。
- 創業50周年の節目に相前後して新工場建設に順次着手し、4月から全面的に稼働していくことになった牧野フライス精機は「第二の創業」を迎えたことになるだろう。
今後のソリューションセンター活用が期待される
新工場建設の背景を説明する清水社長