AndrоidⅡをインターモールドで出展

碌々産業 株式会社

碌々産業 株式会社

海藤社長

  • 「半導体検査治具の製造に『MEGA』、『AndroidⅡ』が使われている」と、海藤満社長。活況を見せる半導体関連で同社の加工機が活躍している。

 

  •  「通常の検査治具であれば、径50~60㎛、CPUの検査治具ともなれば、径20㎛の穴を3万穴。精度は2・5㎛以内という数値が要求される。ミクロン単位の穴は他社製加工機であけられても、これを高速でピッチ精度良くあける機械は世の中にあまりない」と言う。
  •  「韓国では半導体関連が非常に忙しく加工機の納入に追われている」とは、1月に行われた同社静岡工場で開催された、セミナーでの海藤社長の弁。現在、同社の微細加工機の納期は10か月。うれしい悲鳴とも思われるが、「受注を失うリスクにも転化する可能性が出てくる」との危惧を抱く。

 

  •  半導体に続き、韓国ではスマートフォンでも新たな動きがあるようだ。
  •  「ギャラクシーの製造に使われる治具があるが、これの製作に当社加工機がマッチ、需要を喚起している」そうだ。
  •  「スマートフォン市場は、飽和状態だと思っていたが、むしろ伸びている」そうで、たとえば、中国では、ファーウェイ、オッポ、ヴィーヴォ、シャオミなど、複数のローカルメーカーが存在するが、シェアを伸ばし、勢いを増している。
  •  「今後、スマートフォンが普及してない国でも同様の動きを見せるものと考えられる。また、先進国では2台持ちの流れもあり、今後の伸びも十分に期待できる状況にある」。

 

  •  インターモールドでは、超高精度高速微細加工機「AndroidⅡ」を出展する。
  •  「ブースでは、AndroidⅡで制作したワークサンプルを展示している。サンプルを通して微細加工機で何ができるかを見てもらいたい」。
  •  昨年のJIMTOFで発表した「P12‐Cgenesis」の反響を聞いた。
  •  「研究機関からも引き合いを頂いている」現状もあるが、発表して間もないこともあり、現在は同機を使ったサンプル作りの段階だそうだ。
  •  「そもそも、現時点で真円度0・18㎛が要求されるような仕事は無いに等しい」。
  •  では、なぜ「genesis」を発表したか。そこに碌々産業が目指す「微細加工機のリーディングカンパニー」としての意義がある。
  •  「今あるニーズに囚われない価値を市場に提供する。これに反応する人々がいて、そこに新たな市場が形成される。このように、市場を牽引する会社を碌々産業は目指す」。
  •  「微細加工機のあるべき姿」として市場に投入された「genesis」。これが市場をどう牽引し、いかなる市場を形成するのか。関心を高めずにはおかないだろう。