高松機械工業が初の広島プライベートショー。新製品含む8機種出展、披露
高松社長
- 高松機械工業は、6月7、8の両日、初となる広島プライベートショーを広島産業会館で開催。新機種である複合旋盤「XYT‐51」「XWT‐10」の新製品2機種を含む計8台を出展、披露し、広島を中心とする、古くからのユーザーも意識して提案がなされた。
- チャックサイズで、4インチ、6インチといった「小型旋盤」のイメージを持つ、従来のユーザーは「8インチ、10インチとサイズアップされ、また、2スピンドル2タレットが流れになってきていることを知った」と感慨深げに語り、高松機械工業を知らない商社の営業マンは「ラインナップに対し、新鮮なイメージを持った」と開催そのものに評価を下した。
- 今回、新製品として登場した「XYT‐51」は、創業70周年記念モデルに位置付けられた、2スピンドル2タレットの複合精密旋盤。従来の「XY‐1000」のモデルチェンジ機に位置付けられる。
- 「第一主軸の貫通穴径の拡大(径51ミリ)、モータ出力のアップで大径バー材加工に適した能力の向上を図った」という素材から完品までの一貫加工に対応する。
- 2日間で来場者は230人。初の広島開催に対し「満足のいく結果」と総括している。
- 高松宗一郎社長インタビュー
- 広島プライベートショー会場に顔を出した、高松宗一郎社長に面談した。
- 創業70周年、2000年入社、40歳・・・今年4月1日に社長就任した、高松宗一郎社長に関わる指標は、偶然だろうが、記憶に定着しやすい。
- 「社長就任から2か月が過ぎ、今後、どのような新たな取り組みを?と質問されることが多いが、70年来、手掛けてきたことを基本的に踏襲していく。旋盤の機能は大きくは変わらない。が、取り巻く環境は激変しており、たとえば、顧客のIoT技術を駆使した生産管理や製品づくり・・・旋盤に搭載される部品自体も変化してきている。だが、一貫している当社の姿勢は稼ぐ機械の提供にある」。
- 高松社長は2000年に大学卒業と同時に高松機械工業に入社。組み立て、営業技術、海外・貿易業業務、総務関連、それに輸入販売を手掛けるグループの「高松エマグ」立ち上げにも関わってきた。
- 「当社の旋盤は、チャックサイズで、6インチのイメージが強いと思うが、最近では8インチ、10インチと、サイズアップした機種へのオファーも多くなってきた。また、量産部品加工ニーズの反映でもあるが、2スピンドルがトレンドとなり、売り上げの3割を占めるまでに成長してきている」と最近の動向を指摘する。
- 納入先は、自動車部品の加工現場が7割~8割を占め、残りは油圧関連、ボルト・ナットなどの継手関連、建設機械関連などで構成される。
- 「国内では大阪以西のフォロー強化を掲げ、4月1日付で広島駐在員事務所を営業所に昇格させ、増員を図った。今回のプライベートショーも、広島、岡山を中心とする中国地方へのアピールが主眼。長年、ご愛顧いただいているユーザーの来場もあり、営業の新規訪問はもとより、アフターフォローによって顧客満足度を上げ、更なる浸透を目指していく」。
- この間、顧客からの要望に応え、生産能力の増強に努めており、2017年は、16年比17%アップ、今年も10%の生産能力増強を掲げスタートしている。
- 「当社の国内外比率は、およそ7対3。伸び代は海外強化にあると見ており、2015年のインドネシア(ジャカルタ)に続き、ベトナム(ホーチミン)、メキシコ(リオン)と相次いで現地法人を立ち上げた。タイの成功体験を活かして、結果を出していきたい」と結んだ。
機械の詳細を質問する来場者
初の広島プライベートショーは、終始、和やかな雰囲気が漂った