世界で最も人気のあるFX5を初披露。
ANCA特有の「iView」「LaserUltra」も選択可能
優れたコスパで潜在需要喚起する場に
テックセンターでのテストカットの需要も増えてきた
ANCAジャパンの板倉社長から送付された直近の状況を含む概要をベースに、3月8日から3日間にわたって幕張メッセで開催される、研削に特化した「Griding Technology Japan」でのアピールポイントをまとめてみた。
◆
6月決算のANCAでは、年明けの1月から下半期に突入した。
「ANCA社全体では、市場としての脱中国が叫ばれる中、インドからの受注が急増している。1月にバンガロールでIMTEXが開催された影響もあるだろうが、1月度の受注は単月平均の5倍という驚くべき実績を積み上げた」。
1月度受注は単月平均の5倍の実績を記録
では、ジャパンの状況はどうか。
「過去2番目の高水準を記録した工作機械業界の受注の波に乗って、弊社も好調に推移。とりわけ1月は過去最高の納入台数を記録した。ただ、今年の景況感については、不安視しており、気を引き締めていく必要があると考えている」。
世界的に最も販売実績が高いのは「FX5」だそうだが、日本のユーザーには、ハイグレード機である「TX7」「MX7」が選ばれてきた。
「その結果、ANCA機は高級とのイメージが定着してしまっており、購入しづらいとの印象を抱いているポテンシャルユーザーも多いと推測している。そこで、3月のGrinding Technology Japanでは、コストパフォーマンスに優れた、世界で最も人気のあるFX5を初出展することにした。どのような需要喚起に繋がるか、楽しみでもある」。
FX5は、ANCA社特有の技術である「iView」「LaserUltra」をオプションで選択することかできるばかりか、AR300(同社ロボット)、FANUCロボット、Nachiロボットによる自動化の追求も可能だ。小径から中径の工具の量産に適している。
「また、Grinding Technolgy Japan開催に向けて、インド、中国市場で販売記録を更新し続けているFX5の廉価版であるFX5Eを期間限定で販売していく。iViewやLaserUltraといったANCA特有の技術は付属しないものの、世界で高評価を頂いているプログラミングシステム『ToolRoom』の最新版がインストールされている」。
CNC工具研削盤の第一歩を「FX5E」で、との思いが強い。
「日本国内の再研削市場には、1000台近くの老朽化した工具研削盤があると考えている。それらを最新のプログラムであるToolRoomで『できない』から『できる』へと変えていければと思う」。
FX5に、FX5Eと、日本市場にFX旋風を巻き起こそうとするANCA Japanの戦略を注視したい。
FX5E