小型化、高剛性、防塵など、多様な二ーズを具体化-THK。JIMTOF来場者は前回比倍増
自社製品を手にする丹羽宏技術本部副本部長
来場者数倍増。THKの集客力が一段と高まった。その要因については、事前PRやブースレイアウトほか、様々に考えられようが、何と言っても出展製品の魅力が来場者を惹きつけたのは言うまでもない。会場で技術本部の丹羽副本部長に面談し、注力した魅力ある製品の概要を取材した。
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小型化、高剛性、防塵対応、トレンド対応・・・製品に付加された要素は多様だが、顧客シーズ・ニーズをいかに製品に具体化するかが常にカギを握る。
「LMガイドに8条列を採用した『SPR/SPS』に15番、20番の小型形番を追加、工作機械メーカーとのコラボによるLMガイドの小型化ニーズに対応した。微細で精密なものづくりは、日本の真骨頂であり、海外メーカーでは難しい領域をサポートしていく」と追加の意義を語る。
トレンドと言う線でなぞれば「ボール」の需要のみならず「ローラー」と言う選択肢が無視できなくなっている。
「欧州の機械メーカーの多くは、ローラーガイドを使用しており、その方向性は無視できない。剛性の高さがポイントになる。当社では、ローラーリテーナ入りの『SRG/SRN』のバリエーションを拡充し、さらなる高剛性、高負荷要求に応えた」。 工作機械メーカー以外の産業用機械向けの売れ筋には「Lightシリーズ」がある。 「SHS‐Lightは、中空LMレールにより、標準製品比40%の軽量率。」だそうだ。
このほか、一軸仕様に最適なLMガイドが「HDR」で「MC方向に高い剛性を持つボール接触構造を採用」している。
一方、ボールねじの分野では「SDA‐V」が挙がった。
「DN値最高16万という高速仕様が可能。DIN仕様へのニーズは高く、中国の工作機械メーカーも例外ではない」。
ボールねじオプションの高防塵シール「HH」、大幅な軽量化を実現したアクチュエータ「CFK」、サーボプレスメーカーへの提案となる電動アクチュエータ「PC」など、見ごたえあるアピール製品は多岐にわたった。
「IoTに関連する技術開発の中で、顧客の声をお聞きする『テクノルーム』を設置した。技術要員が対応し、非常に多くの工作機械メーカーの方々に足を運んで頂いた。JIMTOF終了後も更なる要望をお聞きし、機械・装置の開発の中で、ブラッシュアップに努めていきたい」と語った。
ローラーの拡充にも注力する
軽量アクチュエータ。カラーバリエーションも豊富だ
高速ボールねじの新製品も披露