工具測定機にフォーカスして出展、展示へ
工具を3Dスキャンする「3dCheck」を参考出展

ZOLLER Japan株式会社

ZOLLER Japan株式会社

奥マネージャー

ZOLLER JapanのGTJでのアピールポイントを紙面化するため、広報担当の奥マネージャーを訪ね工具メーカー、再研磨メーカーに向けた取材を行った。

 まずは工具測定機の業界の常識とも言えるgenius。
 「工具の迅速な検査、確実な検査と言う広範なニーズに応えて、今では世界中で1000台以上の納入実績を誇っている。分解能と測定スピードが勝負。工具研削盤とのインターフェースが豊富にあり、測定結果をダイレクトに転送し、加工補正値に反映させることが可能だ。スタンダードおよびカメラの高倍率仕様のマイクロという2タイプをラインナップしているが、GTJでは、小径工具向けを意識してマイクロを出展する予定だ」。
 次に紹介されたのが、今回は参考出展となるが「3dCheck」と呼ばれる工具測定機。
 「3Dセンサーを搭載しており、工具を全自動で3Dスキャニングを行い、高解像度の3Dモデルを作成する。思い通りの形状が出来上がっているか、設計図面と比較すれば、一目瞭然となる」そうだ。
 3dCheckは外見上、geniusとまったく同じ。言わばgeniusに3Dスキャン機能が付加されたと言ってもいい。
 汎用的に使える手動機の「POMベーシック」も利便性が高い。
 「とにかく省スペース。検査室はもちろん、研削盤の横に設置しての使用も可能だ。自動光学エッジ検査で、精度の高さも申し分がない」。
 需要が拡大しているホーニング測定に特化した測定機も見逃せない。
 「製品名がmμFocus。測定機のイメージと言うよりも顕微鏡に近い。測定精度0・1ミクロンを誇り、従来の測定機では困難であった細部の正確な測定を可能にしている。さらに工具表面の研削仕上げ面粗度測定も可能」。
 以上がZOLLERJapanから出展、アピールされる製品群で、工具測定にフォーカスされている。品質保証の大切さは好不況を問わない。
 2022年を龍口社長に振り返ってもらうと「自動車産業の不振ほか、エアー便の減少、大幅な円安に振れた為替など、マイナス要因が積み重なった年だった。本社をも取り巻く、欧州の高いインフレ率はじめ、電気、ガス、水道といったインフラ関連の高騰にも、厳しいものがあった」と振り返りつつも「2023年においても、まだまだ、諸物価の高騰は収束しそうになく、依然、厳しい状況が継続すると考えられる。そういった諸事情を考慮すると、ジャパンとしても、個々の状況を見極めながら、各種製品の値上げに踏み切っていかざるを得ない。ご協力いただければ幸いだ」。

mμFocus3dcheck-
mμFocus(左)や3dCheck(右)も出展される