インターモールド東京で日進工具がCBN工具の新製品ラジアスエンドミル「SSR400」を披露。従来の2枚刃から4枚刃へ

日進工具株式会社

日進工具株式会社

インターモールド東京でアテンドに努めた豊島東部グループ長(左)と加藤東京営業所長

インターモールド東京に出展していた日進工具ブースに、宮﨑営業部長、豊島東部グループ長、加藤東京営業所長を訪ね、前期の動向や顧客へのアプローチ等をヒアリングしつつ、出展された新製品や最近の注目製品の特長とその評価を通じて、今期の狙いを語ってもらった。


 前期は、月次によって「アップダウン」の差が大きかったと言う。
 「自動車や半導体産業などの方向性が定まらない環境下にあって、技術力をアピールして、仕事が確保できているかどうかが分水嶺となり、顧客の二極化が進行していると思う。その中で弊社の業績をキープするためには、新規の開拓をしていく必要がある」。
 JIMTOFでは、従来製品比寿命が2倍以上という「XRBH230」が披露された。ターゲットは、精密プラスチック金型づくりで使用頻度の高いSUS420系(J2)焼き入れ鋼。
 「リリースしておよそ半年になるが、使用いただいているユーザーからの評価は高い。工具寿命が伸びれば、段取り工数が減って、生産性アップにも直結するうえ、1本の工具で多数個取りも可能となる」。
 因みにサイズによっては、従来比5倍以上の寿命延長ができた事例もあるという。
 「新製品の浸透には、既存顧客のフォローばかりか、新規開拓に努めるのがセオリーだが、その際に大切になるのが技術的な内容を伴った販売を心掛けること。今期からはWEB上で加工事例の紹介をはじめとして、加工工程・加工用途・被削材を選択することで推奨工具の選定ができるように機能拡充した。一度、お試しいただきたい」。
 インターモールド東京では、CBN工具の「最前線」を目の当たりにした。
 「今回、SSR400というラジアスエンドミルの新製品を披露した。従来の2枚刃から4枚刃へ。送りを2倍に上げることができ、効率アップに寄与することはもちろん、仕上げ用工具として、面品位の安定という観点からも、数ミクロンレベルでの管理が可能になってくる。しかも最小径φ0・1ミリからというのは、弊社くらいしかラインアップしていないと思う。70HRCまでの高硬度鋼に対応する」との特長をあげてくれた。
 5月に入って、同じくCBN工具の新製品「SSPB320」が追加リリースされる。
 「3枚刃のロングネックボールエンドミル。プレス・鍛造・プラ型を照準に据え、拡販していく考え。R0・1~R0・5の全24サイズ。刃先の切削性能アップに配慮して、スパイラルボール形状を採用している」。

新製品SSR400

加工サンプル例(タータンチェックの溝加工)