ワルタージャパンが防振テーマに新製品リリース
江越テクニカルトレーナー
- ワルタージャパンから「防振」をテーマとした新製品が相次いでリリースされた。
- まずは「長い突出しの加工に最高の結果を得た」(広報担当者)と言われる、旋削用防振ボーリングバー「Accure・tec ボーリングバー A3000」を紹介したい。
- 「一般部品加工向けとなるが、特に、航空機エンジンや石油・ガス産業のポンプといった、大型精密部品等の加工で時間短縮に寄与する」と言う。
- 6D~10Dの突出し長さで使用可能で「高い生産性と優れた表面品質を実現する深穴内径旋削加工でお勧めしたい」。
- 「長いミーリング工具でもビビりのない加工」というニーズに対応するのが、ミーリング用「Accure・tec 防振アダプター AC001」。
- 深いポケット加工や複雑形状ワークの加工などに適しており、4~5Dまでの突出しに対応可能。金型をはじめ、航空宇宙産業や一般部品加工、自動車、エネルギー関連分野が主なターゲットだ。
- 自動盤向けの工具としてリリースされたのが、特許取得の最新突っ切り工具システム「SmartLock」。
- 「チップ交換が容易な、初のサイドスクリュータイプ。機械内でチップ交換可能なため工具交換時間を70%削減。クランプ力も高く、他社の一般的な工具と比較して30%程度優位性がある」と言う。
- チップの取り付けで高い信頼性が得られる(チップ取り付け間違いがない)特許取得済のポジエンゲージ機構採用も付記したい。
- XTRA‐tec®XT高送りカッターM5008は、超多刃仕様で大きな切り屑排出量で注目すべき逸品だろう。
- 「アプロ―チ角は17度。両面使いの4コーナーチップで、鉄系、ステンレス鋼、鋳鉄系および難削材の被削材に対し、高送りの正面フライス加工、プランジ加工、斜め沈み加工、ヘリカル沈み加工に適用できる」。
- 最後は、モジュール式ミーリング工具の概説となる。
- 「インターフェースは、ミーリング工具用ストレートモジュール式。10ミリから42ミリの径に対応し、アダプターのストレート部分で工具をセンタリングする」。
- 既存のミーリング工具からの交換が容易で(新しいアダプターへの投資は不要)で、取り付け、取り外しが簡単。業界標準のねじ込み式アダプターに互換性がある。
- 以上、新製品は今年の1月、2月にリリースされた。
- 広報担当者は「商品説明の機会が増えてきているが、コロナウイルスの影響で、訪問は控え、電話等で対応するようになってきている」。
- 予定では次回の新製品リリースは11月となる見込みだ。
自動盤用のSmartLockシステムでは、初のサイドスクリュータイプが採用されている
超多刃仕様は、大きな切り屑排出を生み出す