トーカロイグループから新たな新素材「AGS2」を提案。「高硬度、高強度でありながら靭性面でも強化」
トーカロイグループの松本社長(インターモールド名古屋)
トーカロイグループから超々微粒超硬合金「AGS1」に続く「AGS2」が7月からリリースされ、AGSシリーズとしてラインナップされた。
開発担当者は「AGSシリーズは高硬度ながらも、原材料の選定や配合比率、焼結条件等を加味した製造ノウハウを追求し、高強度という特性を併せ持っているのが特徴」と解説。
超々微粒との観点からは、AGSシリーズは、タングステンカーバイドの平均粒子径0・4μmであり、超微粒超硬合金(0・7μm)よりも40%も微粒子化された素材と言える。
AGSシリーズ開発の背景には、切削工具や耐摩耗の用途で、より高硬度で耐摩耗性に優れる素材をはじめ、シャープエッジやすべり性が要求される金属箔、フィルムなどの切断といった金型部品におけるニーズの高まりがあった。
また、AGSシリーズの、これまでの実績と言う点では、直接のターゲットである切削工具や耐摩関連ばかりか、SUSの成形加工や鋳鉄の切削加工でも、長寿命化を達成していることが挙げられる。
新たにリリースされた「AGS2」は「AGS1」と同様に、超々微粒合金としての素材メリットを兼ね備えながらも、靭性面が強化され、加工負荷への対応幅を広げた、より汎用性の高い用途での適用を想定。新たなニーズを探っていくことになる。