受けを施し、切粉を落とさない、ゼロチップタップの新バージョン。田野井製作所の新たな挑戦
ゼロチップタップに切粉落下防止の「受け」を仕掛けた開発スタッフの久保さん
- 今回のJIMTОFで田野井製作所から、看板アイテムとも言える「ゼロチップタップ」の新バージョンが提案された。
- 「まだ、トライアルの最中ではあるが、加工中、切粉を『下』に落とさない工夫として『受け』を施した。深い穴や奥行きのある被削材では特に、切粉が残留していることが多く『絶対、切粉を残したくない』というニーズに対応して具体化させたもの」と開発を担った久保さんは言う。
- エンジンやミッションケースなどは、組み立てた後、洗浄して、ようやく(切粉の)付着がわかる場合が多いそうだ。
- 「現在、ターゲットとなるマーケットの詳細をリサーチ中だが、当面は特殊対応しながら、『完成形』にこぎつけたい」とのこと。
- ゼロチップタップの特長の柱である「切粉残りゼロ」への挑戦は、新たな段階に入ったと言えるだろう。
- また、転造タップのパイオニアと言う、立ち位置からは、昨年のメカトロテックで公表され、先般の独・AMB展でもアピールされた「ダブルタフレット」は引き続き要チェックになる。
- 工具寿命がW(ダブル)加工速度がW(ダブル)という特長によって、生産性が他社のおよそ2倍。
- さらに、シームのない状態に仕上げていく「シームレスタフレット」は「正転でねじ立て、逆転時に山頂部をトリミング」する、田野井製作所のロングセラーを続けている差別化商品。頂いたチラシには「売切れ御免」の文字が躍っていた。