CGTechがVericutユーザー会開催。最新バージョンV9.6は10月リリース

株式会社CGTech

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挨拶する奥山カントリーマネージャー

CNCシミュレーションソフトの提供を通じて加工現場を日々、サポートしているCGTechだが、このほど、東京、名古屋の2会場で、相次いでVericutユーザー会を開催。両会場で150人を超えるユーザーが参加するなか、多数の質問、積極的な意見が飛び交い、運営を盛り上げる一方、松浦機械製作所、サンドビックとのコラボ企画も実施された(直接の取材は名古屋会場)。内容が盛りだくさんだが、紙数の関係もあり、小紙では、強調された点、印象に残った事例などを中心に、以下にまとめてみた。


 冒頭のテクニカルセミナーで説明された「効率よく運用するために」では、Vericutのシミュレーション中であっても「工具の設定をしたい」「治具、材料の設定をしたい」「シミュレーションの結果を確認したい」への対応が可能だそうで「最近のシミュレーション事例」では、ギアミリングが取り上げられ、スカイヴィング、面取り、バリ取りなどに言及。このほか、シミュレーションに関わる許容値に対する正しい理解、たとえば、曲線動作の弓弦公差、回転軸動作、干渉チェックの精度などへのアプローチについて説明が行われた。
 休憩時間を利用してVericutユーザーの声を拾ってみると・・・「導入から3年。削り残しがあるかどうか、事前に正確にわかるので助かる」「製品の不適合回避のために導入して20年以上になる。初心者でも使いやすく、ベテランにとっては奥深いと思う」「製品のミスをなくすための工具とワークの干渉回避などを目的に導入。以来10年になる」。
 午後からは、奥山カントリーマネージャーの挨拶に続き、Vericut V9・5で新機能として付加されたCNCマシン接続、通知機能 メール&Teams、zipファイルからの直接起動&編集のほか、ハイライトとしてGUIの改善&機能強化に触れ、警告メッセージの青から黄色への色変更、「設定 部品」メニューの変更、移動・回転機能の追加等が指摘された。
 最新バージョンとなるVericut V9・6は、日本では10月リリースが予定され、メカトロテックの場で大々的にアピールされる。
 3社コラボで、松浦機械製作所の角谷スタッフは「(工作機械ばかりか)30年来、CAD/CAMの販売も行っている。当社のGIBBSCAM(ギブスキャム)は、サンドビックのツールライブラリーに直接、登録ができ、旋削パスやミーリング加工シミュレーションを手軽に行うことができるばかりか、Vericutへの受け渡しも可能だ」と説明。
 また、サンドビック・コロマント吉崎スタッフは、Vericutを活用した加工改善事例として、パスの解析・比較の実践例を紹介した。


活発な質問、意見交換が展開されたVericutユーザー会