牧野フライス精機から「SG10」リリース。1・0ミリ〜10・0ミリまでの工具研削に特化。JIMTОF開催と同時に受注開始
高精密CNC工具研削盤SG10
- 牧野フライス精機は径1ミリ~径10ミリまでのレンジの工具研削に特化した「SG10」を発表、JIMTОFを機に受注活動に入ると発表した。
- 清水大介社長は「従来から要望されていた径のサイズに対応した」そうで、SG10のリリースにより、工具製造ではSS7、AGE30を合わせた3機種で径0・05ミリ~径25ミリまで対応できることになる。
- 軸構成は直線4軸(X、Y、Z、U)、回転2軸(A、W)の6軸構成。 位置決め精度の再現性と割り出し精度の向上に配慮し、スケールフィードバックとダイレクトドライブモータが標準で搭載されているうえ、ベッドクーラント機能、研削液温度調整装置、400リットルという大容量の研削液タンク等、熱変位を抑制していく各種仕様も標準で採用されている。
- さらにワークの供給/回収を自動で行う「LVBローダ」と砥石交換装置「AWC3-T」が標準で内蔵されている。 「コンパクトで大容量をひとつの狙いとしている」点での特徴は、アームの直線と回転を一つのシリンダ駆動とすることでコンパクトさと軽量化が追求され、パレットには最大で520本(径3ミリ~径4ミリ)収容でき、しかもグリッパが1種類のため、シャンク径の違いによる交換を不要にしている。
- 大ロットに対応できるには速さも求められるだろう。
- 「ローダの動きを全面的に見直し、ワーク交換時間の大幅な短縮を実現した。また、パレットのベースには回転機構を採用して、着脱時、両手が使え楽な姿勢で作業が行えることも、大ロットに対応する工夫として挙げたい」。
- 砥石交換に関連しては「3セットの砥石が装着可能=最大12枚対応。また、配置をより上部にしたことで、W軸の旋回時の工作主軸と砥石交換装置の干渉を回避し、W軸の旋回角度を増やせることで加工の幅を広げられるようにした」。
- このほか、砥石軸の高速仕様も魅力で、標準で最大1万5000回転(AGEはオプションで1万2000回転)とした。
- 機械寸法は幅1600ミリ、奥行き2450ミリ、高さ2100ミリで、同社のワンチャッキング全加工機中最小クラスの設置面積。
- 「AGE30では4台分のスペースに、SG10は6台設置できることになる」。
- 標準価格は3500万円となる。
- JIMTОFでは、測定のprocamのほか、機械では、AGE30、SS7、TAD、そしてこのSG10の出展が計画されている。
- 新製品は会場での実演が予定されているが「ローディングの速さを体感できる場にしていきたい」と広報担当者は訴えた。