直近のタイの受注平均伸び率は前年同期比約20%。来年は今年以上の伸びを期待
アセアン全体を統括する赤澤MD
- 「METALEX THAI 2017」で、ASEAN・オセアニア地域を統括するTHK LM SYSTEM Pte.Ltd.の赤澤芳朗MDに取材。タイ市場の動向を中心に、ASEANエリア全体を視野に入れた試み、提案についても紙面化した。
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- 昨年から今年前半までは「良くない、悪かった」という声が多い。
- 「私の認識も同様で、2017年後半から、ようやく環境が好転する兆しを感じている。工作機械に関しても、少しずつ上昇への兆しがみられるようになってきた」。
- が、赤澤MDの感触では、景気の「足腰」は、十分に回復している訳ではない、との認識も伺える。
- 「タイ市場には、自動化・半自動化ニーズへの期待が高く、当社としては、LMガイドとボールねじ・モータ等の部品を組み合わせたアクチュエータを伸ばしていきたい。設計・組立工数の削減を通じて、現場の効率化に寄与していければと考える」。
- タイでの活動は、関連会社であるTHK RHYTHM(THAILAND)内の「LM事業部」として展開。日本人スタッフを含め、現状8人体制。販売製品は主として日本からの輸入になる。
- 「タイは、家電・電機の分野など輸出向け関連は力強いと思う。タイ+1の流れは止まっておらず、カンボジア、ミャンマーなどへの進出も継続しているように見られる。一方で、シンガポール、マレーシアなどではスマートフォンや電気自動車に絡む半導体関連産業からの需要が高い。国ごとの動向を捉えるだけはなく、それらの関連性を見て、活動を展開していく必要があると思う」。
- ASEAN地域では、今年3月から導入された「Omni THK」という、WEBサイトがある。
- 「Omni THKは、THK製品を簡単に注文できるWEBサイト。お客様の在庫保有の製品が一覧表示され、すぐに購入したいお客様のご要望にお応えすることが可能」。
- 希望条件や仕様を選択すると、価格・出荷日が記載された該当製品の一覧表が表示される。お客様は条件にあった製品を選択し購入することが可能になった。お客様の製品選択をサポートする簡単選定ツールや寿命計算ツール。CADデータやカタログのダウンロード機能。WEB購入が出来ないお客様への見積書発行機能など使いやすい機能を充実。もちろんWEB上で解決できない場合は、対面サポートも受けることが可能だ。 「LMガイドはじめ、ボールスクリュー、アクチュエータ、カムフォロアスライドレール・・・と多岐にわたり、お客様のご要望にお答えできると考えている」。
- 活用の度合いは日々、高まっていると言う。
- 「タイ市場の来年の予測については、お客様も2割増以上を想定しており、我々もこのレベルで数字を上げていく計画だ」。
アクチュエータで自動化への提案に努める