Aブランドにエンドミルが仲間入り。タップ、ドリルのアイテムも、さらに充実。

オーエスジー株式会社

オーエスジー株式会社

A-TAPシリーズ

総合精密切削工具のオーエスジーが、JIMTOF参戦に向かう意気込みにはただならぬものがあった。

 

前回以降2年間の研究の蓄積を基に、テーゼである「お客様の夢をカタチに」をさらに推し進めるという。「技術力」はもとより、顧客の要望に沿った的確な「対応力」、期待のさらに先を行く「提案力」と「創造力」。これら4つの力を顧客満足の実現へ再調整を図っていく。

見どころの一つは「Aブランド」に新製品が加わることだろう。これまで同社の「Aブランド」は、タップや超硬ドリル、インデキサブルツール(刃先交換式工具)を指したが、新しくエンドミルが仲間入りする。ただ、エンドミルはJIMTOF会場での初披露となるため、残念ながら本紙で紹介することはできない。「沈黙は金なり」とだけ記しておこう。

 

本稿では「Aブランド」のうちタップと超硬フラットドリルについて再確認するにとどめたい。

「Aブランド」の古参であるタップ(A-TAPシリーズ)は、安定した切りくず排出性を持ち、様々な被削材に対応する。切削領域も幅広い。耐摩耗性の高い粉末ハイスを母材とし、表面にもVコーティングを採用して耐摩耗性を高めている。切りくず形状を安定化させる刃先仕様と、止まり穴用のスパイラル溝に切りくず排出を促す構造により、タップ加工の主なトラブル原因である切りくず排出時の不安定さを克服した。ライナップも大幅に増え、JIMTOF会場で一堂に開示する。

一方、超硬フラットドリル(ADF)は傾斜面や曲面への座ぐり加工を容易にし、結果として加工回数を減らすことができる。切りくず排出性に優れる広いチップポケットと溝フォームとのバランスを考慮した底刃形状で、耐久性も抜群だ。セールスは現在佳境を迎えており、今後市場での拡販が楽しみだ。

 

 

航空宇宙、自動車、原子力…。今やあらゆる産業が地球環境保護の視点なくしては成立しない。これにあわせ、素材も軽量で、強度が高く、熱に強いものが選ばれる。そして、これら素材の大半が難削材であることから、工具業界でもこれへの対応が迫られている。

今回展でも航空機に使われる炭素繊維強化プラスチック加工用工具をはじめ、自動車に使われる工具を多数出展する。ワークと工具を対応させて展示し、具体的な理解を促す予定だ。

同社を偉大にしている事業の一つに、「デブリ最小化プロジェクト」がある。天気予報やGPSに役立てられる人工衛星などを、ロケットなどの残骸(=宇宙ゴミ)との衝突の脅威から守ろうというもので、同社はその探査機の開発費用を負担した。会場では、すでに完成して打ち上げを待つばかりの探査機の模型が公開される。そこでは、宇宙ゴミ回収に向けて立ち上がったアドベンチャー企業「アストロスケール社」に賛同する同社の、社会貢献ならぬ宇宙貢献という高邁な思想に接することができる。

 

 

同社は「Aブランド」を販売する「Aクラブ」を国内外で組織し、各社のネットワークで世界に販路を拡げてきた。したがって、期間中は世界の販売各社がブースを訪れ、2年前に旗揚げしたこの、“信頼のブランド”の広がりを確認することになるだろう。同社広報担当も、JIMTOFに関して、「重要な情報発信の起点」との見方を強めている。また別に、研究成果を発表し、訪問者の意見に耳傾ける絶好の機会であるとも話す。 同社では「対面式営業」をモットーにしている。顧客それぞれの事情に合わせ、エンジニアを伴って営業提案することを基本としている。したがって、顧客の数だけ答が存在するわけで、もはや「標準」的な製品など無く、すべてが「個別」となる。懇切丁寧な対応こそ同社の信条である。

 

さて、創業80周年まで2年を切った。本社ショールームを一新し、現在、全世界共通のコーポレートマークを設置すべく建物外観を整備しているのも、80年という長い歴史を振り返り、足元を強固にしておこうという意思の表れにちがいない。

 

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超硬フラット ドリル