シュンク・ジャパンでキーとなるのが、自動化のアプリケーション分野。アフターサービス強化で着実な受注目指す
星野社長
シュンク・ジャパンは、昨年来からのアフターサービスの強化によって、直接、受注獲得と言う成果に結びつけることに成功している。
「専任の技術サービスチームを発足させ、顧客からのメカ、ソフトウエア双方を含めたアプリケーションを中心とする相談事に、必要ならば、ドイツ本社とも連携しながら対応してきた。ライフサイクルを織り込んだ、製品力(性能)を引き出していただくことで、活用するメリットを実感いただいた結果と捉えている」。
昨年2023年は、厳しい環境を余儀なくされたと言う。
「今期は、ようやく2022年レベルにまで回復し、第4クォーターも、これまでのペースでいけば、上回る可能性も出てきた。目前に迫ったJIMTOFでさらに潜在需要を顕在化させ、回復を確実なものにしていきたい」と意気込む。
ブースからの提案製品は、ツーリング主体の新製品が多数見込まれるが、キーとなるのが、自動化のアプリケーション分野となる。
マシニングセンタの主軸にワーク交換機能を搭載し、機内自動化ツールの役割を果たす「リーンオートメーション」、ロボットによるワーク着脱で長時間の無人稼働を目指す「ワークピースオートメーション」、シュンク治具の直接段取りとパレット段取りを効率化し、ロボットを活用した自動化にも対応する「パレットオートメーション」、マシンバイスによるワーク直接搬送を実現する「ワークピース&パレットオートメーション」・・・などのマシンローディングの自動化がひとつの代表的な流れ。
このほか機内治具の段取り効率化・自動化として、旋盤チャックのジョー交換を1分以内に短縮する「ジョークイックチェンジシステム」、空圧式のコンパクトなクランピングブロックで、自動・手動それぞれに対応する「ジョーチェンジシステム付クランピングブロック」、見える化・IoT関連では、内蔵のセンサで切削工具の加速度を測定し、加工中のツールの振動状態をリアルタイムで可視化する「スマートツールホルダー」、さらに仕上げ工程の自動化提案として「バリ取り・研削・研磨ツール」などがポイントなる。
主な出展アプリケーションを紹介すると・・・自動でグリッパーからフィンガー交換を、わずか数秒で行えるフィンガーチェンジシステム「BSWS-R」、ツール不要で、ロボットによるバイスの爪を従来比5倍の速さで自動交換するジョーチェンジシステム付クランピングブロック(バイス)「TANDEM KSP3‐BWA」、クランプ装置とグリッパーが一つになって手作業を介さず、多くのワークを処理でき、セットアップ時間短縮に寄与していくワーク&パレットオートメーション「R‐C2」-など。ブースを訪問し、実機に触れることをお勧めする。
フィンガークイックチェンジ
ジョーチェンジシステム付クランピングブロック
ワーク&パレットオートメーション