中国・半導体産業の影響では、「大ロットで急ぎの案件拡大中」のシー・ケィ・ケー。日本で求められる開発・設計体制の強化
自社のコーティング炉にセッティングする社内生産の半数に対応している
- 中国の指導層が半導体産業の育成に注力していることは、今や、遍く知れ渡っている。その影響は、多くの日本企業をも捉えているが、シー・ケィ・ケーも例外ではなさそうだ。
- 澤田秀司社長は「半導体産業向けは、とりわけ『大ロット』、しかも『急ぎ案件』が多い。既存客への対応も含めると、中国・大連工場は、フル稼働状態が継続していくことは間違いない」と言う。
- 中国市場では、日本、台湾、中国、欧州からの各企業を通じて、ほぼ毎日のように新規案件が舞い込んでくるという動きも付記したい。
- 「求められる精度も高く、特殊ニーズも多い。また、小径ドリルも拡大中。中国への日本からの支援強化は避けて通れない状況にあり、特に設計面でサポート体制を敷いていくことが求められる」そうだ。
- 中国・大連工場で当面、求められるのは、量的拡大ではなく、質的充実と言えるだろうか。
- 「80人体制という大枠に当面、変化はないが、今後は、管理部門ほか、マネージャークラスの採用に力を割いていくことになりそうだ」。
- 設立からもうすぐ1年になろうとする商社「秀凱精工(上海)」(有限公司)は、同業他社の工具ばかりか、ツーリングや治具、FA関連商品なども取り扱い、メーカーフォローが採れる活動で、一歩ずつ、地歩を固めつつある。
- 中国での大口案件は、大連近郊ほか、上海、華南省に比較的集中しているそうだが、中国全土のポテンシャルを想定すると、中国の売り上げでは、現有の2倍以上は固い、と澤田社長は予想している。
- 一方、日本での生産状況では、製造比率が一段とアップし社内シェアでは75%にまで上昇。再研磨が相対的に減少を辿ってきている。
- 「日本では、中国との関連ばかりか、新製品を送り出していくうえでも、開発・設計の強化は不可避。製造は標準、特殊ともに増えてくるなか、中国に負けず劣らず、フル稼働状況が続いており、10%程度の採用を実施した」。
- ISO9001は、8月末までに取得に漕ぎつける状況で「今後の方向性を見極めながら、中国でも早期にスタートできるようしていきたい」。
- 初の決算を迎えた沖縄は現時点で14人体制。
- 「計画通りに推移しているが、500本から5000本といった量産対応が基本。設備的にはロロマティック。国内の小径需要は、山口と沖縄が担っているという側面もある」そうだ。
- 以上、製造を中心に変化を追ってみた。大ロット、特急、特殊、高精度・・・舞い込む仕事内容は難度が高い。質的向上を求める所以だ。
ISO9001取得に向けた写真を張り出している
愛知・半田の本社工場