多様化するドリル市場に積極参入へー創業80周年迎えるダイジェット工業
ダイジェット生悦住社長
- 新年あけましておめでとうございます。
- 昨年の出来事を振り返ってみますと、海外では国政選挙が相次ぎ、アメリカ・フランス・韓国における新大統領の就任やEUとのEPA大枠合意など、わが国を取り巻く環境の変化を感じる1年となりました。
- 一方、国内においては、メーカーにおける品質データ改ざん、検査不正などが次々と明るみになり、日本製品への信頼が大きく揺らいだ年でもありました。
- 市況としては、ASEANやインドなどの新興国および中国、ユーロ圏の好調により総じて堅調に推移していたものの、北朝鮮のミサイル問題などの国際政治情勢の不安定化や地政学的リスクの懸念から、景気動向には注視が必要な状況でした。
- そんな中、当社におきましては、「高速・高能率・高精度」をキーワードとした工具の開発に注力致しました。主力の金型加工用工具では高硬度材・難削材対応、また、高精度モジュラー工具などの製品開発を進め、高送りカッタ「SKS-GⅡ」やソリッドタイプのモジュラー工具「防振Sヘッド」を開発、加えて穴あけ工具においても、多機能座ぐり加工用ドリル「タイラードリルシリーズ」に刃先交換タイプを追加ラインナップするなど、ユニークな新製品を市場投入致しました。今年は、さらに多様化するドリル市場に積極的に参入し、供給力の改善を図るとともに顧客満足の向上を目指して参りたいと存じます。
- また、耐摩耗工具では、レアメタルレスの複合新材料「サーメタル」の新規業界での採用やさらなる用途開発を進めており、昨年は様々な分野で高い評価をいただきました。
- 世界経済は先行き不透明とも言われますが、昨年後半より製造業における輸出増加や内需の改善など、景気の緩やかな回復もみられます。本年もこの状況が続くことを期待しつつも、当社におきましては景況の変化にとらわれず引続き製品の供給体制を万全にし、品質・性能において幅広いお客様にご満足いただけるような製品を開発して参る所存です。
- 最後に、本年、当社は創業80周年を迎えます。これまで多くのお客様・お取引様に支えていただきましたことに深く感謝申し上げるとともに、今後ともより一層のご支援ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。