太田部品工業に見るスーパーG1チャック。刃物がビビらず、寸法精度も高い ユキワ精工

ユキワ精工株式会社

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オペレーターの浅倉さんは、スーパーG1チャックと他社製との精度の違いを説いた

 

  •  高度成長期の昭和40年代半ば、太田部品工業は鍛造金型の製作をメインに創業スタートさせた。

 

  •  10年前に責任者となった太田哲朗社長は「鍛造の金型は、今も主力だが、自動車部品、工作機械部品のほか、ここ1、2年の間で新たに半導体製造装置の部品加工を手掛けるようになってきている。エリアで見ても地元、浜松以外からの仕事が増えた。変化の要因は何と言ってもリーマンショックだった」。
  •  リーマンショック後、仕事が激減。その主因はエンドユーザーの海外シフトに求められる。
  •  「リーマンショックを機に、当社の製品精度を評価して頂いていた鋼材屋さんが仕事を集めて持ってきてくれる、言わば、営業と製造とのコラボレーション体制がスタートした」。
  •  現在、ほぼ決まって入ってくる仕事と言えば、自動車のデフケースやミッションのカバーケースが挙げられる。だが、トータルでは多品種であり、ロットで見ると1個~100個と決まっている訳ではない。
  •  「製造現場には6人のオペレーターがいるが、客先から図面が回ってくれば、各人がそれぞれ自分の仕事として自然に振り分けながら、たとえば、小ロットの場合は、誰かひとりが責任を持って手がけるし、100個単位となれば、2~3人に振り分けて仕事に取り掛かる。ひとり、ひとりが『事業主』というイメージ」だそうだ。
  •  機械の選定は「剛性の高さ」を第一に考えているそうで、結果としてオークマの旋盤、マシニングセンタが導入されている。
  •  「機械と一体で進化させてきているOSPというソフトは、全機種に適用可能。2年前に旋盤、今年はマシニングセンタと、継続してオークマのリピーターとなっているのも機械剛性をはじめ、ソフトの充実ぶりや他の機械との互換性がメリットとしてあるからだ」。
  •  ユキワ精工のG1チャックとの出会いは、初めてマシニングセンタを導入した8年前に遡る。リーマンショックの「副産物」と言えるかも知れないが、仕事量の激減で太田部品工業も時間には余裕があった。
  •  「浜松でサンドビックとユキワ精工による共同セミナーがあり、顔を出した。加工時の音はまさに『快削』と呼ぶに相応しいものだった」と、加工時の「音」にまず、惚れ込んだそうで、時を置かず、ユキワ精工の営業の方の訪問を受けた。
  •  オペレーターの浅倉一智氏は「スーパーG1チャックで初めて加工したのは、焼き入れ後の高硬度加工。刃物が全くビビらず、寸法精度も高い。従来、使用していたツーリングとの違いが歴然としていた」と語る。
  •  今では精度が要求されるもの、特殊モノの加工でマシニングセンタに装填して、用途に応じて6本のスーパーG1チャックを使い分けている。
  •  「スピードを上げられるし、仕上がり面もいい。耐久性にも魅力を感じるし、刃物の持ちもいい」(浅倉氏)との評価を下す。因みに刃物はオーエスジーが多いそうだ。
  •  太田社長は「スーパーG1チャックは、多用している訳ではない。精度にうるさい、ここぞ、と言う時の『伝家の宝刀』のようなもの。ここ3年来、いろんなメーカーの方々が顔を出してくれるようになり、武器を増やし、できないことをできるようにする、領域を広げてきた」。
  •  訪問時、広島のユーザーから仕事が舞い込んできた。「攻めない」営業は、ある意味、その会社の「ものづくり力」を表している。

スーパーG1チャックは用途に応じて使い分けれらているが、いずれも要求精度の高いもの、特殊モノで活躍していると言う

スーパーG1チャックは用途に応じて使い分けれらているが、いずれも要求精度の高いもの、特殊モノで活躍していると言う

 

太田社長

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