ユキワ精工グリーンチャックで成果出すリュー精器(山形・東置賜郡)。ビビリ解消で工具費も低減
仕上げに特化してグリーンG1チャックを活用していると言う
リュー精器は1956年の創業以来、切削加工ひと筋に実績を積み重ねきた。取引するエリアの現状では、地元山形ばかりか、首都圏からも各種制御機器をはじめ、光学機器やOA機器といった精密部品加工を受託、商社ルート3割、直需が7割を占めると言う。
遠藤製造部長は「クラッチやカップリング、カメラ部品と産業的にも多岐にわたり、被削材は、アルミ、銅、SKD、樹脂、SUS、真鍮、インコネルと実に多様。ワークサイズもマチマチで、大きいものではφ300ミリを超える場合もある。効率の追求と言う点では、同時5軸加工を駆使した多面加工を実践している。工程ごとの検証が必須だ」と語る。
ロット数は単品の場合は、100個、200個、300個を数える。
「受注する量とは関係なく、まずは試作する。そして打ち合わせするなかで3Dデータに落とし込んで提案していくスタイル。単品で大物ワークに対応するOKK、旋盤では滝沢機械、マシニングセンタではブラザーといった使い分けが進行している」そうだ。
ユキワ精工のツーリングとの出会いは、5、6年前に開催された仙台どてらい市。出展していたユキワ精工のブースを訪ね、サンプルとしてグリーンG1チャックを持ち帰ったのが縁の始まりだ。
「ブラザーのスピーディオを駆使した、単品、量産品ともに共通する、突出しの長いエンドミルを必要とする加工があり、φ16ミリを使用してもビビっていた。ところが、他社のツーリングから、持ち帰ったグリーンG1チャックを活用すると、ビビリが解消したばかりか、φ12ミリのエンドミルでも対応できるようになった。ビビリ解消と工具の節約が直接のメリットと言えようか」。
今ではグリーンG1チャックを4本所有。突出しの長いエンドミル加工の仕上げや重切削に特化して、活用するようになっている。
「その後、ユキワ精工の営業スタッフからスーパーG1チャックの提案を受け、2019年以降、他社からの切り替えとグリーンG1チャックでは干渉してしまう加工で活用している。振れ精度、剛性の高さともに申し分なく、オールラウンドに使用でき、長さ、径のサイズ違いによって15本取り揃えるまでになっている」そうだ。
ユキワ精工への要望としては「BT仕様のみのラインナップを期待している」との声も聞かれた。
活躍するグリーンG1チャック
マシニングセンタは30番への置き換えが進んでいる