放電機能付き機種の拡販で他社と差別化。ワルターエワーグジャパンでは、小径市場への関りも強化へ

ワルターエワーグジャパン株式会社

ワルターエワーグジャパン株式会社

ダイヤモンド工具製作で差別化、評価を得ている。池田社長は、戦略的製品に位置付ける

 

  •  早くも2019年は第一クォーターが終了し、第二クォーターがスタートした。ワルター機、エワーグ機の滑り出しの状況はどうか。池田社長を訪問し、概況をヒアリングした。

 

 

  • 2019年の年明けから、1クォーターの動きを形容すると「スロースタート」‐と池田社長はコメントしたが「年明けのスタートがスローなのは例年通り。4月に入ってからは、いい案件が出始めてきている」。
  •  ワルターの顧客は、工具メーカーと再研磨メーカーで約6割、そして自動車や航空機関連で残りを占める。
  •  「今年は、ものづくりを含む補助金対応を試みていく計画。一案件でも受注に結び付けていきたいが、戦略的には、パワーダイヤなど、昨年から勢いに乗っている、他社にはない放電機能付き機種の販売強化を掲げた。小径市場への関りも強化していきたい」。
  •  「古い部品の供給が困難ななか、古い機械の入れ替えキャンペーンは継続実施している。4月~6月の受注が2019年全体を占うものになるのかどうか、その中で新規をどのように獲得していくか。現時点での関心事は、ここにある」。
  •  研削盤は、落ち着きを見せ始めているが、測定機のヘリチェックは「プロ」を中心に、コンスタントに受注に繋がっており「品質保証の標準」の地位を改めて感じさせる。
  •  「ワールドワイドで見れば、中国市場の悪化の影響は大きいものの、台湾、そしてアメリカ、ドイツが伸長しており、中国の落ち込みをカバーしている」。
  •  因みに2019年はワルター設立100周年を迎える。
  •  一方、エワーグの客層は工具主体であり「リピートの高さが際立つ」(池田社長)。
  •  WS、RSといった汎用機はもちろん、コンパクトライン、エヴァマティックリニア、レーザーラインと「にぎやかな販売ができた2018年」をいかに継承していくかが課題だ。
  •  「アプリケーションでスイス人のエンジニアが常駐している。販売後のフォロー体制によって新たな販売に結び付く。リピート率の高さは、商材の特性ばかりか、サービスを踏まえた対応への評価だと捉えている」。
  •  現状のエワーグ販売では「設備投資については、前向きと様子見の両極化が伺えるようになってきた」そうで「その延長線で、新規獲得は喫緊の課題に据えていく」。
  •  ワルターエワーグジャパンは現在、総勢で20人体制。
  •  「今、次代を担う新世代を教育していくタイミングに差し掛かっていると考えている。そのためにも営業とサービスの人員確保は欠かせない」。